~漂流中~

2017年6月、舌癌になった妻(39)が亡くなった。ADHDの息子(6)、頼りない自分(41)を残して…

■舌癌27 4ヶ月前のプレゼント

2016年11月上旬に、

癌転移のあった左頚部リンパ節の切除をしてから1ヶ月。



癌は、右頚部リンパ節へ更に転移。



また、以前から顎下に

放射線治療の副作用か、癌転移か判断を付けられず、

徐々に赤みを帯び、腫れ、

黒ずみを伴って500円大の大きさまで膨れてしまった

手の付けようが無かった病変部も、

遂には、硬結を伴って赤みが広がり、

膿が溜まっているような新たな膨らみまで

出来てきてしまった。



通常、切除という判断をするのは、

癌を全て取りきり、根治を目指す場合に行う。

一部、苦痛を取り除き、

延命をする為に切除手術を行う事もあるようですが。



今、この時点では

右頚部リンパ節の転移は、悔しいながらも確定してしまったが、

更に、顎の方の状況が悪化してきている事から、

そちらをどう対処するかを決めていかないと

癌を取り除く、という判断が出来るのか、

薬が上手く効くことを願って延命治療に舵を切るのか、

それも決めることが出来ない。



まずは、近日中に治療方針を決めることを前提に、

少しでも癌の進行を食い止めるために

抗癌剤 TS-1 を直ぐに開始します。






2016年12月6日



抗がん剤 TS-1 を開始して約1週間。

今のところ副作用らしい辛さは無いようだが、

口内炎、食欲不振は出てきている感じはするらしい。



副作用よりも、

しっかりと癌にきいてくれているかどうかが重要だが、

副作用の見え方に比べ、

望むべき効果が出ているのかどうかは、

非常に分かりにくい。



体を痛め付けてまで抗がん剤を飲んでいるのだから、

単純な毒薬にはなって欲しくない。



抗癌剤の副作用か、

手術による両リンパ節切除の影響か、

顎の下の腫れ、顔の浮腫みが酷くなってきている…

まぶた、ほっぺた辺りが腫れぼったく膨らみ、

表情が大きく変わってきてしまう。



先日撮影した顎のCT、MRIの画像では、

顎骨には異常は無いようで、

骨と、口腔底の間には、はっきりとした骨膜が確認され、

口腔底に広がる白い雲のようなモヤモヤしたものが

骨膜にくっついている場所は無く、

癌が顎骨に転移しているような所見は無し。



また、

骨自体の映り方にも異常は無く、

顎骨壊死らしき所見も無かった事は、

まだ望みを持てる診断結果だった。



顎の腫れている部分は真っ白の塊のように映り、

癌転移したリンパ節と同じような状態。

多分、癌転移しているんだろうな

と、画像を見た妻も思ったという…



ただ、膿が溜まっていたとしても同じように映るらしく、

主治医としては、まだ画像だけでは判断が出来ないとのこと。



しかし…

このサイズで癌だとしたら、

今までには無かった最悪の大きさだ…

顎の下に張り付くように広がっているが、

1つの球体のように考えれば、

直径3センチくらいの玉が

顎の中に半分埋まって、

半分は外にせり出してきているようになっている。



この顎の内部も、明日、生検をする事になった。



生検の際、膿しか出てこなければ、膿を排出した上で抗生剤を飲んで対処を続ける事になる。

が、もし膿ではなく、癌だった場合、

右下顎を、骨の一部を残して区域切除し、
(当然、切った場所の歯も無くなる)

舌は、高い再発の可能性があり、全切除となる。
もし少しでも残せる可能性があるなら、飲み込む力を残せるように、舌根の一部は残すかもしれない。

そして、大きく欠損することになる顎、口腔底を、有茎皮弁(肩、胸付近の肉を、血管を繋いだまま、切り離さずにねじって持ち上げ、顎の血管と繋いで顎の欠損を埋める)で再建しながらの手術になる、との事だが、

放射線を当てている場所のため切除範囲はどうしても広くなってしまう。

持ち上げる肉が足りない可能性もあり、

その際は、腕や腿から遊離皮弁(血管を含む肉組織を切り取り、手術箇所の肉の不足を補う)まで必要になる可能性もあるとの事だ…



既に体重は40キロを下回っており、

体も痩せてきてしまっている。

補うための肉組織も十分とはいえず、

広く体を切ってしまえば、

それ自体が命取りになる可能性だって十分ある。



いくら医療行為とはいえ、

体を切り刻んで無事に済むわけは無い。

顎を補う為に切られた他の部分を補うものは何も無いのだ。



このような再建手術をされた方の記録を見ると、

癌などの切除箇所よりも、

腕や足の肉を切除した場所の方が遥かに痛く、

暫くは身動きが取れず、

リハビリにも相当に時間が掛かる、

と、よく書かれている。



院内だけは自分の足でまだ歩けているが、

外出時は常に車椅子で、

歩くこと自体が少し大変になってきているため、

そんな大手術になってしまったら、

リハビリなどまったく出来ないのではないか…

寝たきりになって、

全ての生きる力を失っていってしまうのではないか?

という不安と、



それでも、生き残れる僅かな可能性があるなら、絶対にあきらめたりしない!

という妻の強い思いが激しく対峙する。



妻がそう思っているなか、

私から、



もう諦めよう



よく頑張ったよ!
キツい手術はやめてさ、出来る限りの時間を楽しく過ごそうよ。



なんて絶対に言えないのです。






今回の、顎病変部の生検結果次第では、

妻の命に直結する選択を迫られる可能性が高い。



妻は、

一緒にいても、うつむき加減で、

何処か1点を見ていることが多くなった。



みんなで息子の七五三をお祝いした頃のような笑顔、

まだまだ元気そうな姿は、

たった1ヶ月の間にだいぶ変わってしまった…



癌治療を始めた時に目標にした息子の七五三を、

無事に、幸せを噛み締めるように終えた日から、

急速に、

全てに満足をしたかのように…



もうあの笑顔を見ることは出来ないのだろうか…



どうか妻を助けて欲しい…



どうかこれ以上辛い思いはさせないで下さい…



コンビニしかやっていない夜道を

一人歩きながら願いを掛けても、

思いは虚しく夜空に吸い込まれていくだけ。



誰もいない

誰も助けてくれない

最愛の人が、

これからの人生を共に歩いて行く筈の人が、

自分の目の前で、成す術も無く

体を蝕まれ、心を粉砕されていくのを

見ていることしか出来ない気持ちなど、

理解出来る筈も無く、

慰められる人もいない。



人は、本当の不幸を背負った人に

掛けられる言葉を持たない…






妻もまた同じ…



先日の七五三のお宮参りの際、

子供の将来の幸せを願ってご祈祷、

なんてやって貰ったが、

この子の幸せな将来は、母親無くしては叶わない。



母親がいない家庭が幸せではない、と言いたい訳では無い。



しかし、望まず病気になり、

何とかしてそれを乗り越えようとしている、これからが正に母としての幸せ、家族の幸せ、という時に、

我が子を抱きしめてやることも出来ず、

致し方なく子育てを放棄しなければならなくなった母親と、



3歳の頃から母親が家におらず、

父親とも離ればなれの生活となり、

結局は母親を亡くし、母の愛情を知らずに育つ子と、



そういった苦労、不幸が一切無い普通の家庭とでは、

どんなに上手い言い方をしても、

母親がいない家庭よりも、

一家団欒が当たり前にあって、笑顔が絶えない家庭の方が、

あらゆる意味で幸せである事に間違いは無い。



我が子の幸せを願うなら、

まずはその母親が幸せであり、

せめて生きて子育てが出来る環境でなければ、

それが無くなる前提での、我が子の幸せを願う、

なんて話は有り得ない。



私は、七五三のお宮参りのご祈祷のとき、

正にこれを神様に願い、お祈りをした。



この子の幸せのために、

どうか、妻を病気から解放してください。

子供の将来の幸せを叶えるのであれば、

まず必要なのは、妻の命を救うことです!

どうか、本当にご利益があるものなのであれば、

妻の命を救い、この子の未来を明るいものにして下さい…



…… あなたの、神としての力が本物ならば、この不幸、取り去ってみろ!!そうしたら、神の力も信じてやる!それが叶わないなら、私はもう二度と神の力など信じない!!こんなことになる前から、あなたに献身的に貢物を与え続けなければあなたは人を助けようとはしないのか!神は自分を満足させてくれる人しか幸せにしないのか!順番が逆じゃないのか!全ての人を平等に愛し、救うのではないのか!そうではないのなら、あなたは悪魔と何も変わらない!妻を救うことが出来たなら私はあなたの奇跡の力を信じる!



そう願いました。



後で妻にそう報告した際、

笑顔でこう答えました。



👩あはは(笑)
凄いお願いしたね。確かにそうだよね。

でもね、
居ない神にお願いなんてしたって無駄なんだよ。
神様なんて居ない。
あれだけ祈って、何も変わらないなんて、
シカトもいいとこだよね。

神様は居ない。
お願いなんてしたって無駄なんだよ。



(この当時、妻の御両親は毎日早朝6時頃に、欠かさず八幡様へ妻の病気が治るようお祈りに行き、それから1日を過ごす生活をしていました。)



妻の気持ちを表す、突き刺さる一言でした…






2016年12月7日



👩細胞診やってきた。痛いので寝ます…😖💧



ここまでくると、

生検なんて正直どうでもよくなってくる。



誰がどう見ても、切って拡大を食い止めなければ

どうにもならないものだ、と一目で理解出来る。



わざわざ痛いことをしながら時間を無駄にするのではなく、

まだ可能性がある方法があるなら、

今すぐにでも手を打って欲しい、と

ただただ焦りだけが込み上げてくる。






2016年12月8日



👩まだ生検の結果は出ないけど、多分年明けくらいに手術を予定する事になるだろうから、年末はリフレッシュの為に家族で過ごしてきなよ、と看護師さんから言われました。



🧑そっか。1ヶ月くらいなにもしない感じになるのが気になるけど…



👩年末あたりは、病院といえどもやっぱり体制が手薄になるみたい。この病院が、じゃなくて、ほかの病院(がんセンター等)も、別科の体制としても。
そういう時にリスクある手術とか治療とかは、何かあった時に対処出来ないことがあるから、避けるんだって。



🧑こっちはそれどころじゃないって言いたくなるけども、他の病院のバックアップ体制まで何とかせい!とも言えないところなんだよな。



👩早速だけど、土曜日、お母さんと 息子 とDisneySea行ってくる。
で、日曜日のお昼はイクスピアリの今半で、すき焼き食べたい!



🧑食べたいって気持ちはとっても大事!予約しとこう!






2016年12月10日



実家のお母さんに車椅子を押してもらい、

息子と一緒にディズニーシーへ!



自分は残念ながら別の病院通いのため、

今日は一人行動。



息子が、寒い中アイスを食べながら、

更にギョウザドッグを食っている写真が送られてきて笑いました(笑)



妻は、病院にいると、ふさぎこみがちなようで、

ディズニーシーでは息を吹き返したかのように

元気に楽しんできたようです。






12月11日

昨日から外泊で、妻実家に。

お昼からは、妻希望のイクスピアリの今半ですき焼きランチ!

すき焼きなんかより、食べたい!という思いがある妻の気持ちの方が嬉しい。



家族、妻両親でイクスピアリへ。

みんなでディズニーに行くのは11月の息子七五三振りで、

1ヶ月くらいしか経たないが、随分久しぶりに感じる。



今半のすき焼きは、お肉が本当に柔らかく、

今の妻でも小さくちぎって食べられた!



本当に美味しそうに食事をする妻。

こんな姿、ごく稀にしか見ることが出来なくなった。

妻と一緒の時間を過ごしている中で、

最も嬉しい気持ちになる時。

全てを忘れ、笑顔になれる一瞬。



そして、食事中に

妻から唐突に手紙を渡される。



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なんと、ディズニーランド、シーの2パーク年間パスポート!



👩誕生日プレゼントね!
私が行けない分、息子を連れて行ってあげて(*^_^*)
私もまだ4月までは年パス残ってるから、外出でも一緒にいけるね!



この時、私の誕生日の4か月前…

妻は、なぜこのタイミングで年パスをプレゼントしてくれたのか。

今となっては理由もわかります。

でも、当時は嬉しい反面、相当複雑な気持ちに。

泣きながら笑いました。



妻も、私も、暗黙のうちに、

これが最後のプレゼントになるかもしれない…

そう感じていたような気がします。



ランチも終え、そろそろ店も出ようかという時、

先日の顎下の生検をした部分に貼ってあった大きめのガーゼに、

少しの滲出液が滲んでいたのを見て、



🧑えっ、それ…



👩こないだの生検をやってから、膿っぽいのが出るの。



生検で顎下に針を刺した時にも膿は出たらしく、

その傷が塞がらずに、今でも滲出液がでてくるらしい。



東京医科歯科大学のY先生が確か言っていた…

滲出液が出てこないか?と。



生検で針を刺した後の傷が、塞がらないのだ。



癌化した細胞は、正常細胞のように治癒しない。

一度傷が付いたら、最悪、失血死するまでそのままだ。

また、傷を治そうと身体中から集まる栄養をがん細胞に横取りされ、

更に癌細胞の分裂は、傷口に沿って拡大していくと言われている。

だから、癌細胞は、闇雲に傷を付けるような事をしてはならない。



生検自体にリスクがある、というのはこういう事で、

恐らく、妻の顎下では、そういう事が起きている可能性がある。



そこにいた妻の両親、妻本人も気付いていなかったようだが、

この状況は本気でマズイ。



口腔内のえぐれていく潰瘍部分もどんどん穴が広がっているらしく、

本人曰く、喉の奥の、鼻と繋がっている所くらいまで

えぐれた状態が拡大している、との事。

ご飯粒などを飲み込む際に鼻の穴に入りやすいらしい。



壊死?潰瘍?

いずれにしても、えぐれていく穴が拡大していくのは

癌のせい?放射線性壊死のせい?

正確な判断は、先生にもわからない。



いずれにしても、これを切って食い止めるとなれば、

最低でも、喉の奥、鼻腔と喉の繋がっている部分の方まで切除しなければならないが、

それで食い止められるかどうかも定かでは無い。

喉の奥、脳との境目境目辺りまで切除して行くなんて、

そんな状態で生きていく事など出来るのか?

そもそも手術など出来るのか?

今の状況ですら誤嚥性肺炎などになりやすく、

急を要する自体にもなりかねない程だ。



明日は顎下生検の結果報告。

とにかく結果が良く、

妻にとって、みんなにとって、

辛い結果にならない事をただひたすらに祈る。






12月12日



👩生検の結果が出まして…。
再発を宣告されました。

今後の予定
・12/14(水) 外出許可にて勤務先(人事部で休職説明)へ
・今週末、一時退院
・1/4(水) 入院
・本格的に抗がん剤治療

今日だけ少し泣かせて下さい。
明日からまた笑えるように…

抗がん剤治療で病巣部を小さくしてから手術になります。今度の手術はかなり大掛かりなものになります。






顎下部の生検結果は悪い結果だった…

やはり、癌が見つかった。

再発か、残存か、恐らく残存の可能性が高いだろう。



1つの望みとしては、

今のところ骨や骨膜は綺麗に見えるため、

骨は残せる可能性がまだあるらしい。



ただ、癌は広範囲に広がっていること、

右頚部のリンパにも、以前見つかった癌転移があること、

舌にも怪しい影が見え始めている事…



ここまで再発、転移を繰り返している事を考えれば、

全身への遠隔転移をしていてもおかしくない。

しかし、最も遠隔転移の可能性が高いと言われる

肺には怪しい兆候は見られない。



これらを考えると、

手の施しようがない、という状況ではなく、

身体中に散って、まだ集積していない癌を叩きながら、

顎、頸部の手術で、まだ治療の可能性がある。



体力、気力が必要になる治療になる。



年末は、家族で過ごし、

頑張る力を蓄えてきて欲しい。



年明けから、

TS-1で癌細胞分裂のタイミングをコントロールしながら、

プラチナ系抗癌剤のネダプラチンで癌を叩き、

集積部が少しでも縮小するのを確認してから手術をする。



この先は長い治療、入院が予想される。

抗癌剤をフルドーズで行えば、

暫くの間、免疫力も無くなる期間があり、

外出も思うようには出来なくなる。



手術は、

舌の半分、口腔底の赤く変色した範囲、頬の方までを切除し、

出来れば骨は残し、

右脇肉を使った有茎皮弁で再建。

右足付け根の肉で脇を塞ぎ、

右頚部のリンパは単純に切除する計画だが、

いきなりは手術出来ない。



今までの経過、今の状況から判断して、

癌が散らばっている可能性が高く、

切除部分全てが癌化して、

傷が閉じることも出来ずに命を落としてしまう。



そうならない確率を少しでも上げるためには、

抗癌剤を使い、

癌に確実に効いている、縮小している事を確認する事で、

飛び散った癌にもその効果が出ていると判断し、

ようやく手術出来るかどうかが決まる。



まずは今のTS-1を年末まで3週間で終え、

年を跨いだ2週間の休薬期間を経て、

1月4日からネダプラチンを2週間。



更に2週間の休薬期間を経て状況確認後、

抗癌剤をもう1クールか、

手術をするかを選択する事になる。

早ければ2月上旬に手術の予定。



まだ若いから検討できる計画です。

それなりのお年の方や、体力を失った人には、

緩和ケア、延命治療をお勧めする状況です。

ですが、

私の診ている舌癌の患者さんで、80代の方がいるのですが、

これとほぼ同じ治療を行い、

1年くらい頑張って、自力でお煎餅を食べられるくらいまで回復されている方もいます。

体力さえあれば、まだ望みはあります。

お子さんだっていますし、まだまだこれからじゃないですか。

少し大変な治療になるとは思いますが、

がんばってやっていきましょう。



生検の結果報告の際に、

主治医のH先生から告げられたのは、

このような内容だった。






12月14日

妻、会社へ行き、

治療の経過と、これからの方針を伝えに行く。

癌再発が見つかり治療が長期化、

その治療のための長期休暇を取得するためだ。



🧑いっぱい励まして貰って、いっぱいパワーを貰えたかな?



👩会社のみんなに会えて嬉しかった!💖
かつての部長もわざわざ会いに来てくれたし!



🧑みんなの想いを背負って、夢を叶えよう。大きな大きな夢。
仕事に戻れるかどうかはわからないけど、
これは 妻 にしか出来ない壮大なプロジェクト。
癌を克服して、また会社のみんなに笑顔を見せる!
みんな、最高の笑顔で迎えてくれるよきっと!
絶対成功させよう!






12月16日

抗がん剤の経過も悪くはなく、一時退院可能となった。



抗がん剤は12月20日まで継続し、

1月3日までは休薬期間となるため、

そこを自宅で過ごせるようにすれば、

負担も少なく、

年末年始を家族で過ごすことが出来る。



手術後の治癒期間でも無く、

放射線の副作用期間でも無く、

抗癌剤も落ち着いてくる休薬期間。



2016年 年末

この年の年末年始は、

家族にとって忘れる事は出来ない

大切な1年の締め括りとなりました…。

■舌癌26 覚悟

2016年11月24日



前回お伝えしている、

左頚部リンパ節切除手術から15日が経過した

冬の匂いを感じる寒い日。



この日、例年よりもだいぶ早く

東京に雪が降りました。






いつもなら、

毎年スノーボードに行っている妻と

_|\○_  ε== \_○ノ   ヒャッフー!!

と小躍りして喜んでいる筈ですが、

この時はそれも叶わず…



しかし、LINEの画面に

雪がはらはらと降ってきたのを見て、

少し嬉しいような、

少し悲しいような、

来年は、一緒に雪見れるかな…

見れるよね?

きっと、旅行にも行けるよね?

という気持ちで、

2人違う場所で、

同じLINE画面を見ていた事を思い出します。






🧑寒くなってきたけど、痛みとかはどう?
痛み止めの薬とかは以前と変わらず?



👩今はこんな感じだよ。

オキシコンチン
  6:00 20mg
 14:00 20mg
 22:00 80mg
オキノーム散
 4時間半空けて 60mg



🧑オキノームは1時間空けて飲んでもいい10mmだったよね?痛みは小線源の頃に比べれば落ち着いてるって言ってたけと、前より薬増えてるよね…






言わずも、

そうだよな… 

と感じる病気の進行状況。

きっと、今の痛みに対しては、この薬のバランスが一番疼痛を感じにくい処方なのでしょう。






🧑前、オキシコンチン飲んでた時は吐き気があったけど、今は大丈夫なんだ?



👩今は吐き気ぜんせんないねぇ。






医療用麻薬は、

体が馴れないうちと、使いすぎている時には、

吐き気や強い眠気に襲われるが、

痛みと拮抗している時と、必要量であれば、

副作用が殆ど無いと、緩和ケアの先生から聞きました。

しくみや、原理はわかりませんが。






主治医のH先生による、

左頚部リンパ節切除手術の術後報告。



リンパ組織で取った部分は5個。

うち、画像で見えていた1つと、
もうひとつ見つかった固い部分から、
転移で間違いない結果。

他の取った所からはガンは見つからず、
炎症後の組織みたいなものがあっただけだった。

2つの転移のうち、1つは節外浸潤していて、
周囲の組織に少し染み出していた。
これがどこまで広がっていたのかは判断出来ず。

その周囲組織も含めて切除しているので、
悪いものは取りきっているという判断ではありますが、
このケースの場合、術後放射線治療が必須です。

しかし、以前の右頚部リンパ節切除の際にも
放射線治療を行っており、

小線源治療も行っているため、
もう放射線は掛けられないという判断に。

少しでも再発の可能性、
進行を遅らせる、という効果を狙って、
抗癌剤治療を、まずは1年継続して
様子を見ましょう、という事に。

取り急ぎ開始出来る抗癌剤
まずは TS-1 を明日 11月25日から開始。

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今回は東京医科歯科大学病院のように粉タイプではなく
錠剤しかないとのこと。

錠剤は飲みにくく、舌の底の穴に落ちやすいため、
出来れば避けたかったのですが、
気を付けて飲むしかないと…

12月始めまで入院で経過を見て、
強い副作用が出なければ、
外来で検査を続けながらの治療を計画。

抗癌剤の種類も、経過を見て強いものを使うかどうか
この間に治療計画を検討。

抗癌剤の副作用が辛い場合は
入院管理はすぐ出来る体制を整えていきます。



まずはここまでが、今の治療に対する方針。



私は、

東京医科歯科大学のY先生からも言われていた顎の組織変異について、早いうちに手を打たなくていいのか先生へ確認します。



顎下の状態は、H先生の判断としては
悪くなっていく感じでは無いように見えていた、
というのが少し前の判断でしたが、

現在としては回復傾向ではなく、
前方へと拡大している事から、
近日中にMRI検査を受けることに。

ただ、結果がどのようなものだとしても、
顎に穴が開き、口腔低と顎下とが貫通する前兆との見方。

本人が顎骨の激痛を訴えなければ
顎骨壊死が原因で起きている可能性は低く、
このあたりは、MRIの検査で判断がつくでしょう。

もし病変部の中から癌が見つからず、
炎症組織、膿が出るだけなら
膿をよく洗い、清潔にして、
治癒を促す治療を続けるしかない。

癌が出てしまうようであれば、
やはり顎を広く切除か、
抗癌剤治療とするか…

再発無く癌が落ち着けば、
再建手術も検討出来るため、
まずは今出来ることから始めて行きましょう、と。



H先生の術後報告は以上。






癌の転移、進行が止まらない。

切っても、叩いても、
1~2ヶ月で他の場所に姿を表す。

今回のリンパ節切除でも、
転移の可能性が高まる節外浸潤が。

癌を囲い、全てを切り取れていなければ

たった1粒でも残っていれば、

また確実に癌は姿を表し、体を蝕む。



顎の病変部も、

正直に言って、
素人目に見てもただごとではない状態なのはたいぶ以前から感じていたこと。

ここ数日で、今までの病変部よりも前方の、
顎の先の方まで赤く、皮膚が固くなり始めている。

500円玉大になった病変部の更に隣には、
またビー玉程の新しい膨らみまで出てきている。

非常に深い放射線被爆の影響により迂闊に手が出せない。

出すなら顎もろとも切るしかない。
という状況なのは理解していたが、

何も手が出せずに拡大していく病変部を見ているのは、

何か出来ることはないのか!

と声を荒らげたくもなる。



実際、この件についてH先生に
何か出来ることは無いか、と何度も話を聞きに行き、
少し煙たがられた感じもありました。

何も出来ない事のもどかしさは、
私だけではなく、
先生もきっと感じていたのだと思います。






しかし、

不安な事はこれだけでは終わりませんでした。



その後、病室で妻と話をしたり、

マッサージをしている中で、

右頚部耳後ろあたりの異変に気付きます。



丸く硬結した、小さな膨らみが2つ。



つい先日、
左頚部から摘出した、がん転移したリンパ節と同じ感じのものだ。



これは、先生は知っているのか妻に確認すると、



まだ言ってない と。



ついさっきまで、
術後経過の説明に先生と話をしていましたが、
妻は、黙っていました。



4日程前から、肩凝りみたいな感じがしていて、
触っている間に大きくなってきた。
多分先生も気付いていないはず。

という…






この瞬間に、



凄く沢山の事を、



瞬時に悟りました。






あれだけ 絶対治るんだ! と

意気込んでいた妻が。



込み上げてくる想いに耐え、

ただ寄り添うしか出来なかった私に、

妻から声を掛けてきます。






👩今日はもう疲れたから寝るね。
家に帰ってゆっくり休んで。
一緒に報告聞いてくれてありがとうね。






私は、涙を噛み締めながら家に帰りました。






最後の大治療のつもりで望んだ小線源治療。

あの過酷な1週間と、壮絶な副作用に襲われた日々は、

恐らく人の体が耐えることの出来る

限界ギリギリの苦痛だったと思います。



それさえ乗り越えれば、

抗癌剤など薬物治療はあるとしても、

癌を切る手術、放射線などは、

もう受ける必要が無い筈なんだ!



そういう思いで治療に望み、

また今回も治療から2ヶ月で

癌が暴れまわり、姿を見せる。



まだ、しこりや、顎の病変部の

検査結果は出ていないが、

本人にしてみれば、

調べなくたって、こんなの間違いないよ…

そう言いたくなるだろう。



先生に言えば、また痛みを伴う検査もされる。

このペースで、次から次へと事が起きれば、

誰だって嫌になるし、

心も折れる。



そして、その折れた心と体を無理矢理引きずりまわして

更に辛い治療を強要される。



やらなければ、もっと激しい苦痛が待っているから…






11月25日



どこからの感染か、妻が院内で

急性胃腸炎になってしまった。



夜、嘔吐、下痢を繰り返し、

血圧も70まで下がるような状態となり、

相当に辛かっただろう…



抗がん剤なども出来る状態ではないため、

3日程安静に。






11月28日



急性胃腸炎から3日。



👩さっき個室隔離から解放されて、元いた部屋に戻って来ました✌
お昼ご飯も半分くらい食べられて、点滴も取れました🎵
夕方は3日ぶりのシャワーだー!😆💕

腸炎になって、さすがに私もちょっとふさぎ込んでた。
でも、みんなとLINEしたりメールしたりしてたら元気が出てきた!






11月29日



👩今朝体重はかったら、また30kg台に逆戻り…😖💧
やっと40kgになったばっかりなのに!
先日の胃腸炎で3日ばかし絶食したからなぁ。
今も、食欲はあるけどいっぱい食べられないし。



右頚部のしこりを生検した。

3つも大きくなっていた。

3箇所とも針を刺し、中の組織を吸引する。

また痛い思いをして…



このしこりが癌じゃないということは無いだろう。

もう、顎周辺を中心に、

両リンパ、もしかしたら全身まで癌が行き渡っていると考えてもおかしくない。



妻の体の中で癌が暴れまくっている…

そう思うと、もう悔しくて、辛くて、

言葉にならない(ノ_<。)






11月30日



👩今日から朝晩、1年計画で、抗がん剤が始まりました!

2週間飲んで1週間休薬、が1クール。

抗がん剤(Ts-1)飲むときは「消えろ~」と呪文のように、祈りながら飲んでます💖






12月1日



外出届けを出して、息子の待つ実家へ。






👩今日は息子5歳の誕生日🎉

ジィジとバァバにサーティワンのアイスケーキでお祝いしてもらってます💖

そしてそのアイスケーキをひとりで食ってます(笑)

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👩私、去年の息子の誕生日に入院してた💧
まさかの2年連続、誕生日入院になるとは。

来年こそは一緒に祝ってあげるぞっ🎵





息子が3歳の夏から入退院を繰り返し、既に1年半。

子供からしてみれば、ちょうど記憶が残る頃から

お母さんが一緒にいない。



でも息子は、元気だった頃に

沢山ディズニーに連れていってくれたお母さんを

よく覚えている。



いつもお母さんが、

ディズニーでどうやって楽しんでいたか、

どんな事をしていたか、

ボクをどうやって乗り物に乗せてくれていたか、

そこに行くと、

興奮したように沢山の言葉で教えてくれる。



でも今は、度々病院に連れていかれては、

やせ細り、聞き取りにくい言葉で話しかけてくる

点滴に繋がれたお母さん。



子供の目にはどう見えて、

どう感じているんだろうか…






12月5日



👩今日はウォルトディズニーの誕生日。

そして1年前の今日、
病理検査の結果「ガン」と宣告された日です。

あれからもう1年かぁ~。
時が経つのは早いものです…。






正式な結果ではないが、

H先生から、先日の右耳下頚部の生検で

癌が出たことを知らされました。

詳しく検査中で、今後の治療方針も含め、

詳細報告は後日との事。



癌患者にとって、

再発の知らせほど嫌なものはありません。

ようやく這い上がってきた落とし穴に、

もう一度蹴り落とされるような感覚を覚えます。






🧑やっぱり、そうだよな…右頚部。くそっ…
もしそうだとして、取り除く事出来るものなの?
前に1度大きく切っている所だし、
放射線も強く掛かってるし、
切れなかったら、取れなかったら…





もう、諦めるしかないの!?

という言葉を思わず言いそうになり、飲み込みます。






🧑厳しいなぁ…厳しいなぁ…(ノ_<。)
俺は 妻 の気持ちに寄り添うよ。
何があっても 妻 のための選択、判断をする。
ずっと寄り添うから…



👩また気持ちが後ろ向きになってるよ!
しっかり前を向いて!



🧑全部受け止めるよ、ちゃんと前を向いて全部受け止める。でも、俺は 妻 のために今、何もしてやれていない…見てることしか出来てないじゃないか…



👩そんなことないよ?
いてくれるだけでいいんだもん💕
治すのはお医者さん、
応援とお祈りは家族&友達、
本人はお祈りだけ。
本人、いちばんラクじゃん(笑)



🧑治ることを信じると言うことが、なにもしないで待ってると言うことと同じになっちゃってるんだよ(ノ_<。)
本人一番楽なんて、そんなこと絶対ないよ!!

でも、少し 妻 の気持ちわかった気がする。
何があってもその気持ち、曲げることは無いのな。
本当に 妻 は凄いと思う。
でもその決意が悲しくて、涙が止まらない…(ノ_<。)



👩ありがとう

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🧑そうか、いつの間にその気持ちを語ってたんだろうな…今まで気づいてなかったよ…
もう、俺に出来ることは先生を信じて、見守ることしか出来ない。
ただ、 妻 から寄り添ってきたとき、俺が必要になったとき、その時はどんな願いも叶えてやる!

一度しかない人生、自分で選び、前向きに進もう!



👩自分で選択した道がいちばん!



🧑ただひとつ、お願いがあるんだ。

俺は、残された時間、
俺たち二人の一生の総てを、
全部 妻 と話をしたい!!
気持ちをひとつにしたい!!
これまでのこと
これからのこと
妻 が考えていること
時間があるかぎり、全部話しよう!!



👩うん!そうしよう!!






妻 はもう全てを受け入れ、覚悟を決めていた。

今まで選んできた選択総てに後悔は無く、

何があっても前を向いて歩こうと。



私は 妻 の全てを支え、寄り添い、

一緒に前を向いて歩いていく。

もう後ろを見る事は出来ない…。

■ADHD12 障害と共に生きなければならない家庭への理解

今回は息子と、自分を取り巻く環境についてお話したいと思います。






1年生2学期が始まり、

一応大きな変化は無く、今まで通り過ごし、

学校にも学童にも通えています。



ですが、決して毎日何事もなく、

平穏になんて過ごせていません٩( 'ω' )و



毎日毎日、

よくもまぁこれだけやり続けてくれるな…

という問題行動の連続。



学校、学童では

殴る、噛む、寝転がってダダをこねる、

注意されれば反抗し、怒りをまき散らし、

遊ぼうと誘われれば遊ばず、嫌だと跳ね除け、

それを受けた友達が、礼儀正しく

じゃあ今は遊ばないね。

と断りを入れてから離れようとすると、

"遊ばない" という言葉のネガティブな意味だけを

狙ったようにすくい上げ、その子に食って掛かり、

嫌がらせ、泣くまで羽交い締めにしたりして、

それを止めに来た先生には顔面パンチ。



この前なんて、先生の腕を思い切り噛んで、

前歯が一瞬でグラグラになり、

翌日には抜けてしまいました(汗)



本人は、帰ってきてから少し(´・ω・`)ションボリ

噛むんじゃなかった…

と落ち込んでいたのですが、

不覚にも笑ってしまいました(笑)






毎日続く、やってはいけないことの連続。

どんなにしつけ、諭し、言い聞かせ、叱りつけても。

2時間くらい掛けて、ようやく嫌がらせをしてしまった相手に謝ることが出来ても。

何が悪かったのか本人は分かったと言っていても。

それでもなお、

数時間後、翌日には同じことを繰り返します。



とはいえ、

1日の間に1~2回、

1回あたり1~2時間でこのような行動はピタリと収まり、

何事も無かったかのようにみんなを誘って、

きゃあきゃあ騒ぎながら一緒に遊び出す。



二重人格?

まさかね(笑)



みんなもどう付き合えばいいのか

怖かったり、楽しかったり、

困ってるのではないかと想像します。



トラブルに繋がる最たるパターンは、

自分では悪い事と思ってなかった事を指摘されたり、

守るべきルールだと思っていることを誰かが守らなかったりした時に、

瞬間的に手が出てしまい、

手が出た瞬間に怒られる側になってしまうので、

さらに指摘されて怒りだし…

というやりとりが最も多いようです。

そもそも我を通そうとするのが強いため、

トラブルの切っ掛けは

息子が作ってしまっている事も多いです。



自宅で私と一緒にいる時は、

学校とは環境も異なり、

同学年の子や、沢山の人は居ないし、

遊ぶものもある、逃げ道もある、

私も息子の気持ちを理解する事は出来てしまうため、

学校で起きるような問題は起きませんが、

自宅ならではの事で問題は起き、

その度に 躾 という名の激しいやり取りが始まります。



家でも、

学校でも、

学童でも、

友達とも、

これ以上の問題を起こさない為に。

大きくなっても続けていたら

警察沙汰になってしまうような行動の

芽を摘むために。



そして、

一筋の光り射す未来に向かって行けるよう、

ゆくゆくは、苦労しながらも

しっかりと自立した生活を送って行けるよう、

成長を促すために。



どんなに大変でも、

それをやり遂げなければ、

どこかで途方もない壁にぶち当たる。

親子ともども生活が立ち行かなくなる。

大きな犯罪を犯してしまえば、

親もろとも生活は一変する。

下手をすれば一家心中すらチラついてしまう人も

少なくは無いでしょう。

将来、手が付けられなくなった子供に、

包丁で刺されるかもしれない。

犯罪者を育て上げてしまうかもしれない。

そんなことになれば、

本人も大変な事になりますし、

親も社会的に大変辛い立場に置かれ、

今まで通りの生活は出来なくなるでしょう。



障害にも色々なパターンがあり、

それぞれの困り事が沢山あるとは思いますが、

特にADHDは、こじらせれば将来

犯罪者予備軍

とも言われており、

ADHDを抱えた子と親は、

「この子を犯罪者にしてはならない」

「他人様に迷惑、危害を加えるような人間にしてはならない」

「カッとなってやった。なんて事が起きないようにしないといけない」

それくらいの覚悟で、

それくらいの気負いで、

毎日の生活、躾をしていることも珍しくは無いと思います。






今、うちの息子も、

日々の生活習慣で出来るようになって欲しい事への理解、

意識付けが思うように進まず、

成長の度合いとしては、多分4~5歳児くらいの状態。

いや、今から1年以内に出来るようにならないなら、

3歳児でもまだ足りないくらい。



わかりやすい例えで言えば、おねしょ。

今でもおねしょは当然で、毎日オムツです。



障害、夜尿症、そもそも改善しようという気持ち無し、

と、いくつもの要素が重なっておねしょに繋がっていると思われますので、

夜尿症治療なんて選択肢も簡単には選択出来ません。



たまに買い物の時 お留守番してるー! と

家で遊びたいアピールする事があるのですが、

ある時は、その間にオムツを自分で出してきて、

パンツからオムツに履き替え、

その中にオシッコをして、

オムツをテレビの後ろに捨ててありました。



よくネットとかでもおねしょの悩み相談をしている

ママさんなどを見かけますが、



小学生にもなってオムツが外れない!

どんなに濡れて気持ち悪い筈なのに起きない!

もうどうしたらいいか分かりません!



なんて、気が気じゃない様子の方を見かけますが、

障害を抱えた子を育てる苦労なんて、

そんな程度の話じゃないですよ。

まずそこがスタート地点くらいですね。



しかも、

他にも、年齢相応に出来ない事がいくつもありますので、

同じレベルの悩み、出来るようにならないこと、

出来るくせにやろうとしないこと…

どうすればいいのかわからない!

と叫びたくなるような事が5つも6つもある!

って状況になります。



オシッコだって、寝てる時だけじゃないですから。

どんなにトイレを促しても行かず、

普通に拳大くらいのお漏らしを

日中2回くらいはやってます。

毎日です。



今年の夏、小1の夏休み頃から

ようやく昼間のお漏らしは減りましたが、

それまでは、毎日毎日

時間がない中、夕飯を準備している途中で、



トイレ行きなさいよー!

今ならまだ漏れてないよー!

トイレ行ってからまた遊んでなー!



と、間に合うタイミングで伝えても、



大丈夫!!



と頑なに拒否し続け、

結局漏らし、怒られ、

バツが悪そうにトイレに行き、

そして私は、

オシッコまみれのズボンとパンツを洗い、

ご飯の時間が遅れ、

気分を悪くした息子は、全ての行動を素直にはやってくれなくなり、

宿題が遅れ、

寝る時間が遅れ、

朝起きれず、

朝から声を荒げなければコントロールが効かず、

もう遅れる!という時間にも関わらず、

テレビを見ながらご飯食べる!

と聞かず、

やらせてみれば一向にご飯はたべず、

時間が間に合わない事を理解させた上で

テレビを消しても怒って泣き始め、

やはりご飯は食べず、

食べないなら片付ける!となれば、

食べるー!(泣)

と癇癪を起こす。



こういった無限ループに入らないようにするために、

学校から帰れば宿題を促し、

食事を促し、

寝る時間を早くし、

朝も、テレビを見ないよう誘導し、

とにかく、気が逸れないようにする事が

普通の日常を送る唯一の方法なのですが、

そんな簡単に済む筈も無く。



夜はまだ寝る時間が多少前後するだけなので

切羽詰まる事は無いのですが、

朝の時間が無い中で起きるテレビ見たい攻撃は

本当に対処が大変です。

なんで毎日毎日言い合いをしなければならないのか。

我慢が出来ないと言うより、

我慢するかどうかを考える前に、

まず、見たい!

と言ってくる感じですね。

そして、引かない。



何とかそれを回避して

テレビ無しで食事を始めれば

ちゃんとご飯を食べてくれるかと思いきや、

今度は、空想の中に集中してしまうようで、

ぼんやりする時間が増え、

上の空で食事が進みません。



それを更にコントロールしようと、

声を掛け続けて、意識をこちらに向かせ続けたら、

今度は チック症 のような症状が出はじめてしまい、

目を見開き、顔を振りながらものをみたり、

目を左右にキョロキョロさせて視点が定まらず、

2秒後くらいにハッと気付いたように

普段の行動に戻ります。



チックっぽい症状は、ここ最近の話ではありますが、

制御制御を繰り返した結果は、

子供の強いストレスへと発展し、

更に望まない状態への入口が見えてきてしまいます。



これが本当にチック症かどうかは分かっていませんが、

チック症の治療法は医師により見解も異なるようで、

現在でも確立された方法が無いようですが、

現状としてはよく経過を観察する事に集中しています。



以下は参考文献として。



NPO法人日本トゥレット協会
「チックをする子にはわけがある」
https://blog.goo.ne.jp/cuckoo-cuckoo2/e/35896962e6efd621a96086c3deb2df73



てんかん の症状にも近いものがあり、

てんかんも、ADHDも、

初期の治療に使われる漢方薬は非常に近いものがあり、

代表的なものでは、

抑肝散

甘麦大棗湯

など、神経の興奮状態を鎮める効果のある漢方薬

よく使われるようです。

うちでも、甘麦大棗湯を飲ませています。



チックも、ADHDと深い関係のある症状と言われており、

チックよりも重い症状であるトゥレット症になってしまった人の、

50~80%の人がADHDを併発しているという統計もあります。

うちでも、見過ごすことが無いよう

早めに主治医に相談をしていこうと思います。






結局、どんなに手を尽くしても、

やって欲しいことだけに集中したり、

守るべき事を常に意識し続けるといった行動は

相当に難しいようで、

(やろうとしても難しいのではなく、脳機能的に、そのような意識した状態、注意した状態にならない。)

集中して欲しい事以外の事に

必ず集中力が持っていかれる感じに見えます。



結果、

なにをやっても望んだ成果が出ないストレスは、

今度は保護者に全て降り掛かってくるんですね。






多くの、障害を抱える子の親御さんは、

こういう事に毎日のように対処し、

最悪の事態にはならない回避策を探し続け、

どんなに言っても、躾ても

容易には出来るようにならない子供と折り合いをつけ、

ギリギリ吊り橋から落っこちない生活を

毎日毎日続けている方ばかりだと思います。



その対処の仕方には、

通常の躾や、約束とは違う、

最悪の事態に吸い込まれていかない言い方、

やり方があり、

それが、一般的な躾、言い聞かせとは違うため、



なんで?

こうすればいいんじゃない?

ここはズバッと言わなきゃダメよ!

親の対応に問題があるんじゃないか?

そんなキツイ言い方したら言うこと聞かないよ。

なんで黙って見てるの?

結局甘やかしてるのよね。



という見方をされがちなんだと思います。



こういう言われ方、見方をされるのは

本当にキツイです。



オネショなんて、

気持ち悪ければ自然になおるよ。

オムツ取ったら、1年くらいはオネショされるよ。

うちはそれをやってきたから、オムツ取れたんだよ。



なんて言われたりしますが、

実際は、オネショがなおる時は

オムツにもオシッコをしなくなる筈なんです。

(これは沢山の経験を積まれてきた年配者さんの意見ですが。)



そもそも、オシッコで濡れていること自体を

きもちわるい、という感覚自体が無いと思います。

濡れても寝てるのが普通なんです。

やっちゃった…なんて気持ちにならないんです。



怒られたら、 おこられた… 

という気持ちにはなると思いますし、

気持ち悪いでしょ!?

と聞けば、 きもちわるい…

と言うでしょう。

でも、それは親の言葉、プレッシャーに

反応しているだけであって、

きっと本人の意思では無いでしょう。



そして、あまりに小言を言い続ければ、

一方時に心を閉ざし、

だまって、嘘をついて行動するようになったり。



実際、うちでは親に黙ってオムツを使って、

部屋の中に隠す、という行動は出始めていますからね。



こんな生活が毎日続いていても、

私なんかは、

平常な毎日を送っていますよヾ(@゜▽゜@)ノ

と言うわけです。

裏では、やるべきことをやりながら、

これだけの躾、言い聞かせをしながら。






やっぱり、

理解して欲しい

という気持ちはあります。



でも、受手側としても、

大変なのは分かるけど、

じゃあ、どう接すればいいの?

という気持ちもあると思います。



以前、NHK発達障害特集で、

障害を持つ子のお母さんが、



理解して、心を開いてくれればいいんです。

何かをやってくれなくていいんです。

手伝ったり、助けたりなんて、絶対に出来ませんから。



と言っていましたが、

まさにこれだな、と私も思います。



変に寄り添おうとしたり、

同調しようとしたり、

あなたの為に何かしてあげたい!



なんて思わなくていいんです。



可哀想、

大変だね、



なんて、

同情して欲しいなんて誰も思ってないと思います。



同調しないと、

馴れ合わないと友人になれないような人には

理解が難しいかもしれませんが、

普通に、距離を保った良い関係で、

一方的に拒絶しないでいてくれたら

それでいいんです。



最近調子どう?

相変わらず?

何とかやれてるみたいじゃん(笑)



そういう事がただ言い合えるような関係で、

障害に対しての理解だけ心を開いて頂けたら

それでいいんです。



そして、

障害を持った子をちゃんとした大人に育てるために、他の人の何倍も時間も労力も掛かっていること。

普通とは違った対応をしなければならない事もあること。

みんなに迷惑を掛けてしまう事がとにかく多いため、こちらから御遠慮させて頂いたほうが、皆様が気持ちよくいられるだろう、と思うことも多いこと。



本当は、みんなと同じようにしたいし、

息子も、みんなと同じように遊んだり、勉強出来るようになって欲しい。

でも、訓練や、日々の繰り返しで行動が改善される訳でも無く、

脳が適切に育つまで、道を外れないようにじっくりと待つしかない。

そんなもどかしい思いを常に感じながら、

毎日を過ごしている事を、ご理解だけ頂きたいのです。



なにか、こちらから一方的に要求ばかりしているような言葉にも聞こえるかもしれませんが、

望んでいる事は、ごく普通の人間関係だと思いませんか?



頑張って友達になろう、

人気者になろう、

話題を提供しよう、

ずっと笑っていよう、



そんな事を続けなければ

友達ではいられないような関係のほうが

よっぽど大変です(@_@;)






障害に対する理解が広まったのは

本当にごく最近だと感じます。



家庭でも、仕事でも、学校でも、地域でも、

望まずして障害を抱えた家庭にとっては

苦しい、辛い決断を迫られる事ばかり。



みんなと同じに出来ないなら

ここにはいられないよ?

どうにかならないの?

という無言のプレッシャー。



そういう、悲しくなるような仕打ち、

人を追い詰めていくような対応を無くして行かなければ、

障害と共に生きていかなければならなくなってしまった人達が救われることは無いと思います。



上手くいかない事は多いけど、

みんな、迷惑を掛けまいと必死に生きています。

そんな思いの出足を払うような仕打ちをするのが当たり前の社会にはなって欲しくないと、切に思います。



最近、色々とおもうことがあり、

だいぶネガティブな思いを言葉にしてしまいました。



あー、何かスッキリする事したいっ!ヽ(`Д´)ノ

■舌癌25 手術③ 左頚部癌転移リンパ切除手術

2016年11月



息子が生まれた時からの夢、

七五三はディズニーでやりたい。



舌癌になり、

何度となく辛さ、苦痛に立ち向かい、

それでもこの夢に向けて調整をしてきた妻。



念願叶い、11月頭にこの夢を叶える事が出来ます。



ただし、治療の入院の合間を縫って…






ひとつの夢、目標を達成し、

病院に戻ることになった妻を待っているのは

もう1週間後に控えた次の手術、

左頚部の癌転移が認められたリンパ節の切除手術です。






2016年11月9日



左頚部のリンパ切除手術当日。

小線源治療後の短期副作用経過観察中に発見された

左頚部、耳の下あたりのリンパ節肥大の切除手術。



大きな両開きの無機質な自動ドアの向こうへ

自ら歩いて入っていく妻の小さな背中を見守りながら、



いい加減、妻を解放してやってくれ…!

頼むから、生きて返して欲しい…



と、神様なのか、何なのか、

運命を決めている絶対的な何かに向かって祈ります。



手術は、8時30分~12時30分。

とりとめも無く癌治療の事を調べていると

4時間という時間はあっという間に経過しました。



腫瘍と思われるしこりは、

事前の画像検査に映ってこなかったものも含め

5つを切除。



周辺組織も、肩の神経も切除したが、

静脈や、その他神経など重要な組織は残せたため、

気管切開や経管挿入などは無し。



少し広い範囲での切除にはなったが、

結果は想定の中でも上々。

良かった!



完全に取るべきものは取りきったが、

それでも万が一、

今の残りの組織に再発があったら、

切除での処置はもう難しい、とはっきり言われた。

が、局所再発で早期に発見されれば、

サイバーナイフなどはまだ出来るとも。



顎下に現れた変色した組織変異は、

放射線の重度被爆による副作用によるものと考えられ、

もし化膿してしまっても綺麗に洗浄していけば、

時間は掛かるが治るだろう、

という判断を術後に頂いたが、

特に何か検査をしたという訳でもなく、

にわかには信じることが出来なかった。



しかし、術後状態としては悪くなく、

痛みのコントロールも出来て、

食べられる状態になるなら、

退院する方向でやっていきましょう、と。



全身麻酔から目を覚ました妻に寄り添い、

術後の辛さを緩和出来るよう介護します。

今回の術後はだいぶ調子が良いようで、

ICU等での看護も必要なく、

痛みや苦しさ、吐き気などを訴える事も無く、

寝返りをうちたいときに頭、首を支えてあげるくらいで

落ち着いた状態を保っています。



体の暑さは、手術後は毎回強く出るようで、

体をゆっくりとしか動かせないなか、

しきりに布団を足で押しのけて、

うちわで扇いで欲しいと、

手をパタパタやって訴えてきます。



髪の毛をおでこに張り付かせている汗を拭い、

パタパタと優しい風を送ります。

妻から、ちいさな掠れた声で

ありがとう

と一瞬の笑顔を送られます。



そして、

身の置きどころが決まってきたところで

ようやく手術が無事に終わったことを妻に伝えます。



窓の外に走る電車に赤い光が反射し始めたころには、

静かな寝息をたてて寝ることが出来ていました。






11月11日



術後経過としては順調だが、

手術による影響で顔がパンパンに浮腫んでしまう。



これは、手術前にも言われていた事で、

両頚のリンパ節を取ってしまえば、

頭頸部の老廃物を流す先が無くなってしまうため、

特に術後暫くは顔全体が浮腫みやすくなる。




想定はされていたので対処も早く、

ステロイドの点滴により徐々に浮腫は収まっていくが、

落ち着くまでに数日は要する。



本人的には、息が苦しいのが辛いところ。

よく体を休め、暫く様子見となる。



ただ、食欲は戻ってきているようで、

ちょうどこの時発売され始めた

スタバのプリンが食べたい!

と連絡がԅ(,,´﹃`,,*ԅ)



スタバのプリン
https://halleluja.jp/29473/amp

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(写真は上記ブログからの転載です)



食欲は元気のバロメーター!

早速明日買っていきます!






11月12日



朝一でスタバプリンをゲット!

お見舞いに行きます。



顔の浮腫が少し引いてきた。

調子も上向きで、食欲もあり

一緒にスタバのプリンを一緒に食べる事が出来た!

今回の術後経過は良い感じかも(゜▽゜*)



部屋を見に来た看護婦さんみんなに、

何これ!?こんなのあるんだ!

と珍しがられ、二人揃って無邪気に自慢する(笑)






11月13日



妻の経過が安定していることから、

この日は息子と遊び、夜に息子と病院へお見舞いへ。



普段の平日、息子は妻実家にいましたので、

お見舞いには妻両親と来ていました。

自分と息子とでお見舞いにくるのは珍しい。



夜遅くなってしまいましたが、

病院に行くと、妻が1階まで降りてきて

待っていてくれた!



ビックリ(◎-◎;)!



4日前には、左頚をガッツリ切っており、

2日は寝たまま、痛みで1人では寝返りもうてず。

昨日はベッドの背もたれを立てて起きれましたが、

まだまだ介助が必要。



それが、手術から4日目。

自分で歩いてエレベーターに乗り、

誰もいない待合場所まで歩いてくる事が出来た!



首にはまだホチキスで止められている大きな切り傷が。

それ、切れてるよね!?((((;゚Д゚)))))))



包帯やガーゼ等で傷を覆ったりはしていません。

恐らく傷に張り付いて、

剥がす時にまた傷が広がってしまうのを

防ぐためと思われます。



誰もいない病院の廊下を走り回って

1人楽しむ息子を妻が呼び寄せ、

椅子に座ったまま優しく息子を抱っこする。



息子にも傷を躊躇無く見せる。

息子は少し驚いていましたが、

次の瞬間には、



さわってもいい?



と、妻の傷をそっと撫でていきます。



お母さん、大変だけど

また一緒に遊びたいから、

頑張って、治して、必ず帰るからね。

待っててね、と。



息子は、特性ゆえか、

自分以外のあらゆるものに対しての感受性が弱いのか、

痛そうな傷を見ても、

辛そうに見える妻の状態を見ても、

それに感化されて、一緒に辛そうにしたり、

可哀想だと思ったりすることはあまりなく、

常にマイペースで元気いっぱいに振る舞うため、

逆に辛い立場の人間からすれば

ものすごく沢山の元気を貰えるような、

とても嬉しい、楽しい気持ちになります。



得意、不得意は一長一短。

相手に感化、同調されやすければ

相手を心配することが出来る反面、

元気を振りまくことが苦手。

しかし、息子のようにその逆の特性であれば、

相手の気持ちを受けるのではなく、

相手に元気を、想いを伝えられる。



自分は感化されやすい人間なので、

自分には無い特技だな、

人の気持ちがわからない、ではなく、

人に元気をあげることが出来るね!

と、感じた瞬間でもありました。



頑張ろうな。

希望を最後まで繋げていこう。



そう妻に伝えて、息子と共に病院を後にします。






11月14日



夜、体を横にしているせいか、

朝方は顔と首が浮腫んでしまうが、

ステロイドでコントロール出来ているとのこと。



痛みも少なく、

食事も今まで以上に食べられている。

舌の痛みが良くなっているようで、

ヤクルトがしみなくなったとのこと!



今回は、本当に術後経過の回復が早い。

組織の回復が早いととても安心する。

何よりも食欲が出てきている事が何よりも嬉しい♪



また、以前から延々と悩まされていた

舌から右奥歯、右耳へ抜けるような放散痛も減り、

痛み止めを飲む時間になっても痛みが少ないらしい。



これらの変化がどういう事なのか、

しっかりと様子を見ていかなければならないが、

痛みが無くなるのは良い経過だと思いたい。



顎下の黒ずんだ病変部の状態は、

ここ数日あまり変化は無いように見える。






11月17日



抜針。

左頚の切除部のホッチキスを抜いた。

手術から8日後。



小線源治療後、ようやく食欲も戻り

友達にも会いたい気持ちが出てきた妻。

2日後に久しぶりに友人に会う予定を調整します。



また、妻から

キルフェボンのタルトケーキが食べたい!

とご所望(゜▽゜*)

食欲が戻ることは何よりも嬉しい!!



キルフェボン
http://www.quil-fait-bon.com/



ティラミス
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モンブラン
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さつまいものタルト
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(こちらの写真もキルフェボン本家サイトから拝借したものを妻がLINEで送ってきたものです)



妻の好きな物満載(笑)

似たようなタルト3つですよね。

妻が食べたいと言うものなら何でも買っていきますよ!






11月19日



朝からキルフェボンのケーキタルトを買い、

病院へ向かいます。



昼から病室でケーキパーティ!



看護婦さんに見られようがお構い無し!

2人で病室のベッドの所で

ケーキを広げてムシャムシャΨ( ̄∇ ̄)Ψ



ディズニーに行った頃から、

食欲がだいぶ回復しており、

顔つきも以前のようにふっくらしてきました。

途中手術で調子が落ちていた時期もありましたが、

今回は早く乗り越えられそうです。



夕方から来る友人を出迎え、

夜も楽しく過ごします。

久しぶりに友人に会い、元気をたっぷり充電!






11月22~23日



東京医科歯科大学の小線源治療後の定期検診があり、

そのための外出に合わせて外泊許可を取り、

息子は妻実家に預けたまま、

夜は妻と二人で家で過ごす。



東京医科歯科大学のY先生は

変わらず妻を笑顔で迎えてくれる。



が、妻の左頚を見てビックリ!



🏥反対側も切ったんだ!?

そうかー…大変だったね。

リンパ転移しちゃってた?



👩はい。



🏥舌癌って、

体の正中線(体の中心に縦線を引いたライン)を超えて

反対側に出るのってあまり無いんですよ。

でも、もう取っちゃったんだもんね。

そうですか…頑張ったね。



妻は、手術後で顔も浮腫んでおり、

以前のようなイキイキとした表情ではいられなかったが、

やっぱりY先生に会えて嬉しかったんだろう。



先日のディズニー七五三に行けたのは、

Y先生に出会い、小線源治療を受けることが出来たから。

もし顎を切っていたら、もう外には出られなかっただろう。

本当に先生に感謝しています。



まだ治療は続きそうだけど、

Y先生の治療で治療で夢を叶える事が出来たのだから、

これからの治療も頑張って、

元気になった姿をまたY先生に見せたい。



そんな気持ちを、妻と一緒に先生に話しました。



🏥小線源治療後の経過としては、

口内炎や炎症がようやく収まってきて、

舌も柔らかく、

壊死が収まってきているかもしれません。

顎下の黒く変色した部分は…

浸出液とか出てきませんか?

顎の骨は痛くない?



と、とても気にしていた。

やはり、顎骨壊死の前兆…というか、

既に部分的に壊死していて、

その膿を出そうとしているという事か…?



妻は、骨は痛くない。

と言っていたが、

実は気になる事はあったらしく…

でもY先生には言わなかった事を、後日知ります。



Y先生は、穏やかに、冷静に妻に伝えました。



🏥まずは、顎下の変色部を主治医によく調べてもらって下さい。

口腔内の状態は決して悪くはありません。

喉の炎症も落ち着いてきている。

食べられるようになったのが何よりもの証拠。

今後も経過観察は1ヶ月置きに続けて行きましょう。



最後に、私からも1つ確認を。



👦もし、顎下の病変部が癌だったとして、

Y先生が考える、良い治療法はありますでしょうか?



🏥主治医のH先生が以前に言われている通り、

右下顎の切除と、

舌のほぼ全摘出、

と言うことになるでしょう。

大変厳しい大手術になると思います。

あとは、抗癌剤で少しでも小さくなるか…



👦そうですか…わかりました。



🏥とにかく、今は体力を付けましょう。

これから抗癌剤治療も始まると思います。

いっぱい食べて、体重増やさないとね。



👩今日、外泊許可取っていて、

これから家に戻るんです。

美味しいものいっぱいたべよー💕



そんな話をして、

1ヶ月後の再会をY先生と約束し、

病院を後にします。






👩今日は美味しいものが沢山食べたい!



👦わかった!何でも好きな物食べに行こう!



👩つばめグリル行こうよ。



つばめグリル
https://www.tsubame-grill.co.jp/



👦マジで?いけるの!?



👩いけるでしょ(笑)



久しぶりのこのノリ(笑)

なんか元気だった頃の妻が帰ってきた気がした!



帰りがけ、つばめグリルに寄り

ハンブルグステーキ
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トマトのファルシーサラダを。
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(こちらの写真もつばめグリル本家サイトから拝借したものです)



あの有名な、銀紙をナイフで切り開いて食べるハンブルグステーキです。

トマトのサラダは、信じられないほど美味いトマト🍅!



どの料理も、

一番美味いと想像する味の二回りくらいは上を行く味!



妻も、久しぶりの美味しいハンバーグを

目をつぶり、噛み締めるように味わう。

美味しそうにご飯を食べてる人を見るのって本当に癒されます💖



続けて、

夜は、自宅近くの 炭火焼きの魚 を出してくれる

我が家通称 "おじさんの魚屋" のウナギを。

スタミナつけないとね!

妻も、美味しい、美味しいと、

だいぶしっかりと食べることが出来ていました。



このおじさんの魚屋、本当に美味くて、

店が出来た時からずっとファンなんです。

ここの鯖の焼き魚があれば、茶碗3杯のご飯がいけます。

店の名前、場所は言えませんが、

2018年のつい最近、テレビでも紹介され、

先日久しぶりにおじさんに会いに行った時は、



あー テレビ写っちゃいましたね…

先週は忙しくてヤバかったんスよ。

なんか、写真撮っていく人がいっぱいいて。



と、困惑しつつも嬉しい悲鳴を上げていました。

いつものように、焼き台から立ちのぼる

真っ白な煙にまみれながら。



ほんと、初めて通り掛かる方は、

火事かな!?と思うほど、

小さなお店からモクモクと煙が吹き出しています(゜ロ゜;

本当に家事にならないように気を付けて、

また美味しい魚、焼いてくださいね!



そして翌日は、

妻両親の結婚記念日ということで、

柴又の某有名洋菓子屋さんでケーキを買い、

妻実家で、息子も一緒にまたケーキパーティ(笑)

妻も、家に帰れる大切な日を

息子と共にしっかりと噛み締めます。



そして、病院への帰り際、

また妻から離れない息子を何とか納得させ、

じゃあね、

またね、

必ず帰ってくるからね、

と、何度も別れを惜しんで、実家を後にします。






これが、

3回目の手術(小線源治療を含めば4回目)の手術と、

その後の経過、

小線源の副作用もようやく落ち着き、

食べることが出来るようになった頃の、

妻らしく、元気に楽しく過ごそう!

という気持ちに満ちている頃の経過です。



妻の気持ちが前向きになった瞬間に、

自分の気持ちも一気に前向きになりますね。



妻と息子はよく似ていて、

周りの人に元気を振りまく事が出来る人でした。

一見、空気読まないなー

と感じることもあったかもしれませんが、

それは、周りに感化されることなく

自分から楽しく、元気に、を

振り撒いていた事の証でもあったと思います。



以前を思い出し、

その時の事を書き綴ると、

空気を読んで感化される人よりも、

空気読まねぇなぁと煙たがられる人の方が、

最終的には人から好かれ、

そこに居て欲しい人になっていく気がします。






そんな妻のいつもの姿を見れたのも束の間。



翌日 11月24日



手術をしてからたったの15日後。



まだ今回の手術の傷も十分に癒えぬこのタイミングで、



主治医の先生からの信じたくない話と、



まだ主治医さえ気付いていない



新たな癌の猛威が、



幸せを取り戻そうとする私たちに



容赦なく襲い掛かります…

■漂流09 二人旅(御殿場~箱根篇)

2018年8月13日~14日



息子との2人生活が始まって、初めての夏休み。



妻の一周忌、新盆も終わり(東京のお盆は7月)

ようやく生活の流れも出来てきて、

息子と二人、一泊旅行に行こう!

という時間も、気持ちも出てきました。



小学校1年生の夏休み、

家族で何をしましたか?

どこに行きましたか?

学校が始まれば必ずそんな話が出てくる筈です。



そんな時に、話に参加出来ずに

何もしてないよ。

父子家庭だからそんな余裕無いんです…

なんて、息子をこんな境遇にはしてやりたくない。



あそこの家はお父さんしかいないから

色々やってあげられてないのよ…



御飯とかもちゃんと作ってあげられてるのかしらね。

毎日コンビニとかレトルトとかじゃ可哀想だよね…



なんて、そんな風に思われたくもないし、

思って欲しくない。



だからといって、

他人より贅沢させてやろう、

やりたいことやらしてやろう、

甘やかしてやろう、

そんな風にも当然思っていません。



ひとり親でも、

父子家庭でも、

少し生きづらさを抱えている家庭であっても、

ごく普通の家庭と同じように食事も手作りするし、

旅行くらい行くし、

もちろん贅沢なんてしないし、

子供の躾もきっちりやる。



特別な事は何も無かったし、

別に、普通の家だったよ。と、

息子が将来、そう感じていて欲しいんですよね。



まぁ、現実はそうもいかない事が

山ほどあるのは百も承知ですが。

そうありたいという想い、願いという意味で…




8月13日



朝4時起きで準備、

5時前には息子も叩き起し、

朝ごはんのパンと飲み物、

持ち物一式を車に放り込んでいざ出発!🚕💨



目指すは御殿場

富士サファリパークに7時着です!



富士サファリパーク
https://www.fujisafari.co.jp/



時期的にはお盆期間なので

それなりに道は混んでいましたが頑張りました!

7時30分頃に現地着。

さっそくジャングルバスの予約を取りに行きます。

が、しかし、

既に取れる時間は15時以降…

再入場も出来ないということで、

他に行ってから戻ることも出来ない。

当然、朝7時30分から15時過ぎまで待つ事なんて無理。



動物にエサやり出来るバスに乗れない

という事でいきなり揉める(笑)

これの影響で、

待ち時間の間に行きたいと言っていた昆虫サファリや、

ウサギやモルモットを抱っこ出来るふれあい体験

なども 全部行かない! と(´д`|||)



しかし、マイカーでなら今すぐサファリパーク入れるという事で、

何とか息子を説得してマイカーでパークイン!

車内でジュラシックパークの曲を大音量で流したら

すごく雰囲気満点\( 'ω')/

2人だけだからこそ出来たジュラシックパーク体験

いや、サファリパーク体験(笑)



車内で、

バス乗ったら音楽なんて掛けられなかったよ!

車で入って良かったね!

と、イレギュラーをプラスに持っていく話をして

息子の気分も全開に回復します(笑)



最近のサファリパークは、

本当にジュラシックパークみたいに

高圧電線みたいなもので動物が車道に出られないようにしている場所があったり、

安全対策がしっかりしていて、

一昔前のような、

車キズだらけにされちゃうようなことは

無いようにされているみたいでした。

これなら、無理にジャングルバスなんて乗らなくても

十分楽しめます。



ライオンうろうろ
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なに見とんじゃワレェ
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コマさん?似てる(笑)
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30分くらいで園内をまわり、

昼前まで昆虫サファリやら色々楽しもうと思いきや、

やはり息子から もういい次行こう! と。

説得も効かず、結局9時頃にはサファリパークを出ました。

数千円の入場料はたった30分の為だけに(´°̥̥̥ω°̥̥̥`)






次、

サファリパークから10分程富士山を登ったところにある

遊園地 ぐりんぱ へ。



ぐりんぱ
http://www.grinpa.com/sp/



9時過ぎには着いて、

入口にめっちゃ行列出来ていましたが、

前売りのスマホ用チケットを買っていたことで、

割引もあり、更に、待ち時間無しでパークイン!



チケット購入列に並んでるみんなを追い越し、

入場口にいる係の方へスマホチケットを見せると、

すぐにワンデーフリーパスと引き換えてくれて、

入場出来ました。

多分1時間くらいの時間短縮が出来てると思います。



ぐりんぱ公式スマホ用チケット
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0117dszqb5h6.html



目的は水上アスレチック!

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これがなかなか面白くて、

何度でも、ほぼ待ち時間無しで入れるので

2周して全ルートを攻略して大満足!

水上以外にも、ターザンロープや、

忍者の修行的なやつもあって、

子供はだいぶ楽しめました。



明らかに遊び方を間違えている(´・_・`)
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施設全体は、シルバニアファミリーのイメージだったり、

ウルトラマンのイメージだったり、

乗り物も相当幼児向けのものが多く、

また、管理、整備も行き届かず、

寂れた感じではありますが、

息子には十分楽しめたようです。

ゴーカートは結構本格的で大人でも楽しめました。



本当はここで夕方まで過ごす予定でしたが、

サファリパークの滞在時間があまりに短かったため、

時間を持て余す(笑)



午前中にまだオープンしてなかったアトラクションが開始していたので並んでみたものの、

見た目に反してまったく列が進まない…

足漕ぎボートで迷路状の水路を進む乗り物でしたが、

乗り手の体力で進みが全然違うんですね💦



結局30分以上並んでも列が半分も進まず、

こりゃあ、あと45分くらいは掛かるかな?

というとき、

係の人から嫌な連絡。



雷雲が迫っているため、
急遽アトラクションを中止するかもしれません!
ご了承ください!



それでも空は晴れているし、暑いし、

そこまで天候も崩れないだろうと思い、

暫く並んでいましたが、

息子から、



もうやめよう、帰ろう?
はやくホテル行って温泉はいろーよー



えっと、まだ14時前ですぜ?

もうちょい遊んでいこうよ?

と話していた矢先、

山陰の向こうに黒い雲が見え始める。



よし、風呂入りに行こうか(笑)

今日は早く動いて、早く次に行こう٩( 'ω' )و



息子の言われるがまま ぐりんぱ を後にし、

車に乗った瞬間…!



⛈️ざばああぁぁぁぁぁー!!!☔



一寸先が見えないほどの雨!



本当に車に乗ってすぐ(◎-◎;)

あの時息子の言うことを聞いていなかったら…

今日は、早く動くが吉のようです!

すぐさま箱根のホテルへ向かい、

裾野側から峠を越え、箱根に入ります。



箱根のホテルについた時には、見事に雨がやみました!

何という強運。



箱根高原ホテル
(写真は翌日夕方のもの)
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緑のヤツはインコのぬいぐるみ(°8°#)
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一息ついて、

風呂が混む前に雨上がりの露天風呂へ!

息子大はしゃぎヾ(@゜▽゜@)ノ

温泉を異常に好きな6歳児(笑)

殆ど人がいない温泉を貸切状態で堪能しました。



こんなにゆっくりとした時間を過ごしたのは何年ぶりでしょうか。

多分7年ぶりくらいだと思います。

子供が生まれてからは一切そんな時間ありませんでしたから…



風呂から上がると、

息子はマッサージ機にブルブルされて

エヒャヒャヒャwww

とバカな笑い声を上げている(笑)

楽しいですね(*^_^*)



6時30分には風呂をあがり、

7時前に、ホテルの人に聞いた近くのお蕎麦屋さんへ。

この時も、ココアが飲みたい!と

自販機前で一波乱ありましたが、

華麗にかわして蕎麦屋へ(笑)



蕎麦屋を一目見た息子、



うわっ ぼろー

あんまり人いないね…

人気無い店なのかな?



心無い感想が続きますが、

店に入ってしばらくすると、

来るわ来るわお客さんいっぱい!

すぐに満席になって、

満席で入れない客続出(゜ロ゜;

本当に早く動くが吉、

待たされるのが苦手な息子も大満足💕



そして、息子

しらすにハマる(笑)

蕎麦湯を知るwww



うんめぇ…



ほんとオヤジか(笑)

でも、普段あまり食事を食べない息子が、

ざる蕎麦 大人分1人前
しらす 全部
大海老天
蕎麦湯

と、全て平らげたのは凄いこと🍤🍴

よっぽど美味しかったんでしょうね。



そして、ホテルに帰って

いつもと感触の違うサラリと肌触りの良い布団に入り、

すぐに就寝しました。






8月14日



今日は、朝一で箱根ロープウェイに乗り、

大涌谷 を経由して

強羅までケーブルカーに乗り、

ユネッサンに向かいます。



ホテルがロープウェイ始発駅の桃源台駅のすぐそばのため、

車はホテルに止めっぱなしで観光です。



早朝バイキングにも朝一番で入り、

早々に食事を済ませます。



実は朝食に刺身が出る、という情報があり、

マグロ食べ放題と思っていた息子、

刺身が無くてガックリil||li_| ̄|○ il||li



しかも、外は朝から大雨。

歩きで観光出来るような天気じゃない。

大雨でロープウェイ、大涌谷

ユネッサンまでのバス待ち、

大丈夫かなぁーと思いつつも、

昨日も早く行動して運に恵まれた。

きっと今日も、早く行動すれば運は巡ってくるよ!

と、息子のやる気を促し、

ユネッサン用のプール道具、

カメラ、傘2本、飲み物、おやつ、お漏らし用着替え、

と、沢山の荷物を抱えて出発すると、

すぐに雨が止み、青空が見え始めます。



芦ノ湖の周遊海賊船が出ている桃源台の駅から

ロープウェイに1番乗り!

チケット買う列は出来ていましたが、

みんな何故か窓口購入。

その横にある自動券売機には目もくれず。

自分らが券売機でキップを買うと、

続々と後ろに列が出来ていきます(笑)



れっつごー!
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雲があって富士山は見えませんでしたが、

芦ノ湖全体を見通すくらいの視界はありました。



下界の山道には既に身動き出来ない車の渋滞が。

それを飛び越え、悠々と大涌谷に到着!
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暫くすると雲も晴れ、なかなかの絶景に
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息子は、初めての地獄谷的な場所に

興奮気味になりつつも、

硫黄の匂いが嫌で嫌で、

もう行こう!帰ろう!早くー!

と喚きますが、

何とか黒たまごだけは買って、

強羅方面へのロープウェイに乗ります。



黒たまご美味しかった!
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まだ時間は9時30分頃。

こんな時間に大涌谷から下っていく人はいないらしく、

ロープウェイは貸切状況(笑)

終点の早雲山駅で、今度はケーブルカーに乗り換え、

強羅を目指します。

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ケーブルカーは眺め的な楽しさは殆ど無く退屈な息子。

初めは運転席越しに前を見ていましたが、

飽きて、ゲームやってました。



強羅駅に到着し、

ユネッサンまでの無料送迎バスに乗り換え、

程なくユネッサンに到着!

10時頃の到着でしたが、まあまあの行列。



ホテルの宿泊プランに無料チケットが付いていたので

入場自体は無料ですが、

チケットを入場券に交換してもらうために、

ここは並ばないとダメでした。



なんだかんだで昼過ぎまで温泉プール遊びして、

屋外の温泉スライダーなんかも、

天候も回復して楽しく遊べました!

プール道具持っていくのはなかなか大変ですが、

子供は喜びますねー。



お昼は、かき氷と、黒たまご、

ユネッサン内にあるパン屋さんでパンを買って

お安く頂きました~






で、また同じルートを辿って、芦ノ湖まで帰ります。



帰り、また雷雲が迫っているとかで、

ロープウェイが運行停止するかもしれません!
お急ぎください!

とアナウンスされていた事で、

ケーブルカーもロープウェイも、

帰りの列がごった返していましたが、

輸送力はそれなりにあって、

列の進みは早いです。



それでも、ロープウェイの大涌谷駅は大変な混雑で、

早雲山駅から、桃源台駅まで

地図上ではひと続きにみえますが、

必ず大涌谷で乗り換えなければならない仕様のため、

大行列に並びました。



3、40分くらいでしたか、

暫く並んで、芦ノ湖まで下ります。

雨は降らず、なんとか持ちこたえた様子。



そして最後に、

芦ノ湖湖畔にある九頭龍神社へ。

芦ノ湖の湖の中に鳥居が立っている神社です。



九頭龍神
http://hakonejinja.or.jp/



ここは、本宮と、新宮があるらしく、

新宮はバス、徒歩で行けるようですが、

本宮は、月に1日の月次祭のときだけ遊覧船に乗って、

芦ノ湖水上からのみ行ける神社だというのです。

(もしかしたら他のルートもありそうなのですが、あまり詳しく行き方が紹介されていません。)



しかし、一部のボートハウスで、

九頭龍神社本宮への、湖面からの参拝を

ボート送迎をしてくれるところがあり、

今回、そのボートハウスを探して

連れて行って欲しいとお願いをして

自分たちだけの為にボートを出してもらいました!

(これは本来やっていないサービスで、料金もサービスも、どこにも掲示されていません。今回私たちは2人で3,000円の往復ボート代が掛かっています。)



釣り用ボートのようなやつなので、

オシャレ感はゼロです(笑)

でも、椅子もベルトも無いボートで

水を切り、風を感じながら走っていくのは、

遊園地のアトラクションを超える迫力と興奮!



ボートから、桃源台、海賊船のある景色
湖面が近い!
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湖をしばらく行くと鳥居が見えてきた!
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上陸!
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本宮への参道
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ここで手をお清めしていきます。
その名の通り龍神様。
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ボートで上陸しているのは自分たち二人だけ。

本宮では、他2組 4人の人とすれ違いましたが、

お盆時期の観光地としてはガラ空きですよね。



2人で手を合わせ、

どうか、父子二人でも無事生活していけるようにとお祈りをします。

息子は何をお願いしたんでしょうか…



帰りもモーターボートでかっ飛ばして

ボートハウスまで帰ります。



これ、乗り物としても面白いです。

芦ノ湖や山中湖には、水陸両用バスで

湖に飛び込むアトラクションがありますが、

あれは観光客ですぐに予約いっぱいになってしまいますが、

こちらは誰もいないので、快適に楽しめました!



そして車を取りにホテルまで帰り、

お土産を買って、帰路につく頃には

既に午後4時30分頃。



箱根から神奈川方面に抜けるルートは

大渋滞で動かないため、

箱根スカイライン経由で御殿場に向かい、

そこから東京へ向かいます。



実は、箱根スカイライン途中にある展望台で、

天気が良ければ、正面に芦ノ湖

背面に富士山という絶景が拝めるため、

空撮用ドローンを持って空撮してこようと考えていましたが、

あいにく、帰り道は深い霧の中。

ライトを付けなければ危ないくらいの状況だったため、

空撮は断念。

またとないチャンスだったのでとても残念(。´Д⊂)



本当はこいつが活躍する予定でした
DJI MAVIC PRO
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実は国土交通省公認教育団体の操縦免許を持ってます。

今回の旅の前にも、国土交通省箱根スカイライン管理事務局への撮影許可も申請して準備してました。

勝手に飛ばすと怒られたり、
最悪刑事事件になったりするので気を付けましょう!



この日は、帰省ラッシュも警戒されていた日でしたが、

車は流れており、都心に着いたのが8時頃。

自宅には9時過ぎには到着出来ました。



久々の泊まり旅行でしたが、

息子も大満足だったようで、



また来週、黒たまご食べに行こうね!



と、何度も言われていますf(^_^;

いや、無理だから(笑)



でも、そこまで思い出に残ってくれたのなら

旅行としては大成功!






父子二人でも、

大変だと諦めることなく、

毎日を楽しみながらやっていきたいと思います!

■舌癌24 叶う夢 叶わぬ想い

2016年11月



小線源治療の副作用を何とか乗り切り、

ようやく食べ物も食べられるようになり、

辛い治療の合間に、

息子の保育園の運動会を見ることが出来た妻。



幾度となく辛い治療を乗り越え、

その治療の度に

あとは回復を待つばかり、と

期待に胸を膨らませること約2ヶ月。



舌の切除後も、

頚部リンパ切除後も、

放射線治療後も、

毎回、これで最後!と

不安と、恐怖とを振り払うように

大変な治療を続けてきた。



小線源治療後もまた、

これが本当の最後の望みと信じて治療に望んだ。



愛する妻の本当の命が掛かった

一か八かの掛けだった。



しかしその掛けは、

他の希望が、選択肢がある中での掛けではなく、

掛けざるを得ない状況の中で、

そうするほか命を繋ぐ方法が見出だせなかった事による掛け。



掛けなければ確実に命を奪われる。

掛けても、当たりを引かなければ命を奪われる。

当たりを引いても、生きていく力を取り戻せるか分からない。



それでも、

最愛の人が、癌という死の恐怖と対峙している事に対して、

もうやめよう…これ以上は辛いよ、苦しいよ…

と諦める事なんて出来ない。

諦め、癌の為すがままになってしまう方が

もっともっと辛いから…



そんな絶望の中でも、

みんなが諦めず、

一筋の希望、奇跡を信じて治療を続けられたのは

妻自身の揺るがぬ想いがあったから。






生きて家に帰る






この想い、この言葉だけを胸に、

癌と真正面から対峙し、

病院から出ることも出来ず、

誰に変わってもらうことも出来ず、

やり直すことも、

後戻りすることも、

諦めて楽になることも出来ず。



弱音を吐く事も無く一人戦う姿を見ていると、

2013年に放映された映画 Gravity (邦題 ゼロ・グラビティ) のサンドラ・ブロックの境遇と重なり合う部分が多く、

恐らく全ての癌患者が感じるであろう孤独感や、

救いようが無い状況から日常を取り戻すまでの

自分一人だけで戦う状況などが余りに酷似していて、

この映画を見ると、妻の闘病生活を強く思い出す

特別な映画になってしまいました。

(この作品、映像技術、音楽効果、芸術性、演技、サンドラ・ブロックジョージ・クルーニーという2大スターしか登場しないという作品の作り方まで、個人的には最高の評価をしている映画です。是非見てみて下さい。)



治療に失敗すれば、

一人宇宙空間に放り出されたかのように、

ただ恐怖と、苦しみ、痛み、

見放され、手は差し伸べられず、

いつ来るかもわからない死に至る苦痛に怯え、

絶望の闇に沈んでしまう。



そうなってしまわないよう、

常に助けの手を差し伸べ、

回復への希望、道程を示し続け、

痛み、苦痛を取り除き、

生きる希望を持ち続ける。



この当時、

私や、家族は、

妻のこの揺るがぬ想いに突き動かされていたと感じます。






2016年11月3日~5日



妻が企画した、息子の七五三イベントと、

妻両親の結婚記念日の食事会を兼ねた

二泊三日のディズニーリゾート大豪遊!



ついにこの日を迎えることが出来ました!



病院からは3泊の外泊許可を貰い、

前日夜から実家に帰って準備をします。



妻の、5年前からの、

息子が生まれた時からの夢。

七五三はディズニーで。



妻は本当にディズニー大好きでした。

多分、全ての記念日をディズニーで、

と考えていたでしょうね。




ちなみにこんなことを言ってはなんですが、

私たちの結婚式もディズニーアンバサダーホテル

挙式を行いました。



この癌闘病の時から数えて、

たったの10年前…



私は、愛する人を失いました…

この手の中で。

私が、妻の苦しみを取り除く決断をしました。

望まぬ思いだった。

しかし、それが妻の最後の願いだった…



この話は、今はやめましょう。

辛さがこみ上げる…(ノ_<。)






1日目

ディズニーランドホテル
セレブレーションダイニング&グリーティングプラン
で、ランチと共に息子の七五三を。

コンパクトな個室ダイニングルームですが、
普通のレストランからしたら
こんなに立派で素敵な個室は無いでしょうね。
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そんな、目も行き届く部屋の中に、
突然サプライズで現れるミッキー!
と、それにビビる息子(笑)
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マジでミッキーさん、どこから現れたのさ!?

食事は、見た目も味も素晴らしく、
しかも、妻の分は香辛料などを使わず、すべての食材を食べやすくカットして出してくれる徹底ぶり。
(写真は全て私のお皿を撮影したものです。)
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妻も、完食とはいきませんでしたが、
前菜も、魚も、肉も、
とても口当たり良く出来ていて、
全ての料理を1口ずつ、
半分くらいの量は食べられていました!

子供向けの料理もこんなに豪華✨
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なぜかうちの子は、
子供向けの料理よりも、
大人向けのものばかり食べたがり、
妻から沢山貰っていましたがf(^_^;



その後、しばらくプラプラ遊んで、
ディナーをアンバサダーホテルのHANAで、
妻両親の結婚記念を兼ねて。

またもや豪華な食事(*´ω`*)
自分たちのメインは写真撮ってませんでした。
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結婚記念の御両親には、
特別なサプライズケーキ🎂
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もう食べられなーい💦



宿泊は私たち家族3人と、妻両親2人の、計5人。

ファミリールームで団欒のひとときを過ごします。






2日目

ランドパークイン。
車椅子でレッツゴー!
妻の体力が許す限り朝から夜まで遊び尽くします!
乗り物はもちろんゲストアシスタントパスで!

写真はいくらかありましたが、
載せにくいものばかりなのでご割愛。

朝から夜まで、
久しぶりにヘトヘトになるまで遊びきり、
夜は早々に就寝。

みんなの笑顔が溢れた本当に幸せな1日!






3日目

体力に余裕があればシーパークイン。
の予定でしたが、
体力的にもそこまで余裕がなく、

昼過ぎにお宮参りも予定しているため、
ランドホテル宿泊者向けの中庭に出て、
綺麗な庭園でゆったりとした時間を。

息子は、迷路のような水路と花壇と、
噴水があるだけで、結構はしゃいで楽しんでいました。
みんなで、お母さんも一緒に遊びに行けたのが
本当に嬉しくて、興奮してたんでしょうね。



昼過ぎに妻実家へ帰り、お宮参り。

元々の予定では、
後日お宮参り、写真撮影だったんですが、
妻の外出、外泊許可も体調により取れないこともあり、
この旅行の数日後には次の手術も控えているため、
ここでお宮参りも行っておく事に。



昼過ぎには妻実家に帰り、お宮参りを済ませます。



3日目ともなると、
さすがに妻も疲れが出てきたのか、
気力で保っていた所もあったのでしょう。

せっかくのお休みなのに、
お宮参り等で遊べない息子もコントロールが効かず、
それに対して妻もイライラしてしまい、
気持ちも穏やかではいられない場面もありました。



それに対して息子が放った言葉



お母さんなんていなくなっちゃえ!



障害を抱えた、まだ年齢的にも抑えが効かない息子の

衝動的な一言。



妻は、間髪いれず息子の頭をバシンッ!と叩き、

目に涙を浮かべます。



義母から

「もう、やめなさいよ!」

「"息子"も、そういう事言わないんだよって言ったでしょ」

と声が飛びます。



私は妻に寄り添い、

何も言えずに、ただ背中をさすり続けます…



それぞれの立場の、

それぞれの気持ち。



全員が感じている深い悲しみ…



全員が、今は叶わぬ想いに胸を痛めている。



これが先の見えない癌治療の現実なんです。



妻の夢だったこの3日間のイベント、

出来ることなら笑顔で終わらせてあげたかった。






そして、

突き付けられているもうひとつの現実。



この3日間の間に、よりはっきりとしてきてしまった

先日から気になり始めた顎下の変色部。



固くつっぱり、

中央にはしこりのような塊が見えている状態に。



考えたくはないが、これは癌の再発ではないのか…



首の皮が張ってしまい、

正面を向くのも少し苦労するらしく、

3日間、妻は常に首を右下に傾けていた。



首、肩のコリ、張りも酷く、

弱いマッサージをしたが、

揉みっ返しになってしまった。



顎の皮膚の異常、一度は先生に相談した。

何か調べる方法は無いのか?

今度の手術の時に、麻酔が効いている間に

何か出来ることは無いのか?

何か、手立ては無いの?



治せる方法があるならもうやっているよ…



先生達だってそんな思いでいる事はわかっています。

わかってるんです…

それでも、

世界で一番その人の事を治してあげたい、助けてあげたい人は、

立ち止まろうとする人を、

歩みを止めようとする人を、

許せない。

認められない。



"大丈夫" なんて言葉に何の意味も無い。



大丈夫に向かっていく道筋、

次の目標が見えていて、

それに向かって頑張っている、

成果が出ている、



だから大丈夫。



そうでなければ "大丈夫" は認められない。



この時、初めて

私は、自分の口から



大丈夫



が言えなくなってしまった事に気付きます…



妻の顎に姿を表した、

皮膚が渦を巻くようにシワが寄り、歪み、

どす黒く変色した渦の中心に、

癌を宿した、小さな卵のような膨らみを見たとき、

それの対処法を主治医が何も答えてくれなかったとき…



私は、



大丈夫



を失いました。






病院へと妻を送る車の中。

何も言わずに助手席に座る妻に、

この日あった、息子とのトラブルについて

一方的に話しながら、

そのまま病院に到着し、

病室へ妻を送っていきます。



大丈夫。

きっと大丈夫。



今思えば、

妻は言って欲しかったのかもしれません。

根拠なんて無くとも、

たとえ嘘でも、

近くで、笑いながら



大丈夫だよ(*^_^*)






私は、

妻の願いを叶えてあげられなかったのかもしれません。

■番外編 スマホ買い換え

スマホ買い換えます ٩(๑•ㅂ•)۶

今端末移行準備、作業でブログ更新が遅れています。
_(-ω-`_)⌒)_スンマソン…



今使ってるスマホはちょうど4年使っているようです。

これ

KYOCERA TORQUE G01
http://www.kddi.com/business/mobile/smartphone/torqueg01/
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もう電池がオワってます (¦3[▓▓]

10分くらい続けて使っただけで 100%→85%

55%くらいで電源が切れ、

起動すると1%… il||li_| ̄|○ il||li



充電しながら使おうとすれば

加熱暴走で充電が強制停止され、

やはり電池が切れてしまう。



一時期、どうしてもと言う時は

スマホの背中に保冷剤を当てて

冷却しながら充電して使ってました。

そんな苦労とも、もうすぐオサラバ ┌(`Д´)ノ)゚∀゚)ォゥ



息子を義両親に預かって貰い、

夏休みを満喫しているうちに

新しいスマホへ環境移行します! ι(`ロ´)ノ