~漂流中~

2017年6月、舌癌になった妻(39)が亡くなった。ADHDの息子(6)、頼りない自分(41)を残して…

■ADHD12 障害と共に生きなければならない家庭への理解

今回は息子と、自分を取り巻く環境についてお話したいと思います。






1年生2学期が始まり、

一応大きな変化は無く、今まで通り過ごし、

学校にも学童にも通えています。



ですが、決して毎日何事もなく、

平穏になんて過ごせていません٩( 'ω' )و



毎日毎日、

よくもまぁこれだけやり続けてくれるな…

という問題行動の連続。



学校、学童では

殴る、噛む、寝転がってダダをこねる、

注意されれば反抗し、怒りをまき散らし、

遊ぼうと誘われれば遊ばず、嫌だと跳ね除け、

それを受けた友達が、礼儀正しく

じゃあ今は遊ばないね。

と断りを入れてから離れようとすると、

"遊ばない" という言葉のネガティブな意味だけを

狙ったようにすくい上げ、その子に食って掛かり、

嫌がらせ、泣くまで羽交い締めにしたりして、

それを止めに来た先生には顔面パンチ。



この前なんて、先生の腕を思い切り噛んで、

前歯が一瞬でグラグラになり、

翌日には抜けてしまいました(汗)



本人は、帰ってきてから少し(´・ω・`)ションボリ

噛むんじゃなかった…

と落ち込んでいたのですが、

不覚にも笑ってしまいました(笑)






毎日続く、やってはいけないことの連続。

どんなにしつけ、諭し、言い聞かせ、叱りつけても。

2時間くらい掛けて、ようやく嫌がらせをしてしまった相手に謝ることが出来ても。

何が悪かったのか本人は分かったと言っていても。

それでもなお、

数時間後、翌日には同じことを繰り返します。



とはいえ、

1日の間に1~2回、

1回あたり1~2時間でこのような行動はピタリと収まり、

何事も無かったかのようにみんなを誘って、

きゃあきゃあ騒ぎながら一緒に遊び出す。



二重人格?

まさかね(笑)



みんなもどう付き合えばいいのか

怖かったり、楽しかったり、

困ってるのではないかと想像します。



トラブルに繋がる最たるパターンは、

自分では悪い事と思ってなかった事を指摘されたり、

守るべきルールだと思っていることを誰かが守らなかったりした時に、

瞬間的に手が出てしまい、

手が出た瞬間に怒られる側になってしまうので、

さらに指摘されて怒りだし…

というやりとりが最も多いようです。

そもそも我を通そうとするのが強いため、

トラブルの切っ掛けは

息子が作ってしまっている事も多いです。



自宅で私と一緒にいる時は、

学校とは環境も異なり、

同学年の子や、沢山の人は居ないし、

遊ぶものもある、逃げ道もある、

私も息子の気持ちを理解する事は出来てしまうため、

学校で起きるような問題は起きませんが、

自宅ならではの事で問題は起き、

その度に 躾 という名の激しいやり取りが始まります。



家でも、

学校でも、

学童でも、

友達とも、

これ以上の問題を起こさない為に。

大きくなっても続けていたら

警察沙汰になってしまうような行動の

芽を摘むために。



そして、

一筋の光り射す未来に向かって行けるよう、

ゆくゆくは、苦労しながらも

しっかりと自立した生活を送って行けるよう、

成長を促すために。



どんなに大変でも、

それをやり遂げなければ、

どこかで途方もない壁にぶち当たる。

親子ともども生活が立ち行かなくなる。

大きな犯罪を犯してしまえば、

親もろとも生活は一変する。

下手をすれば一家心中すらチラついてしまう人も

少なくは無いでしょう。

将来、手が付けられなくなった子供に、

包丁で刺されるかもしれない。

犯罪者を育て上げてしまうかもしれない。

そんなことになれば、

本人も大変な事になりますし、

親も社会的に大変辛い立場に置かれ、

今まで通りの生活は出来なくなるでしょう。



障害にも色々なパターンがあり、

それぞれの困り事が沢山あるとは思いますが、

特にADHDは、こじらせれば将来

犯罪者予備軍

とも言われており、

ADHDを抱えた子と親は、

「この子を犯罪者にしてはならない」

「他人様に迷惑、危害を加えるような人間にしてはならない」

「カッとなってやった。なんて事が起きないようにしないといけない」

それくらいの覚悟で、

それくらいの気負いで、

毎日の生活、躾をしていることも珍しくは無いと思います。






今、うちの息子も、

日々の生活習慣で出来るようになって欲しい事への理解、

意識付けが思うように進まず、

成長の度合いとしては、多分4~5歳児くらいの状態。

いや、今から1年以内に出来るようにならないなら、

3歳児でもまだ足りないくらい。



わかりやすい例えで言えば、おねしょ。

今でもおねしょは当然で、毎日オムツです。



障害、夜尿症、そもそも改善しようという気持ち無し、

と、いくつもの要素が重なっておねしょに繋がっていると思われますので、

夜尿症治療なんて選択肢も簡単には選択出来ません。



たまに買い物の時 お留守番してるー! と

家で遊びたいアピールする事があるのですが、

ある時は、その間にオムツを自分で出してきて、

パンツからオムツに履き替え、

その中にオシッコをして、

オムツをテレビの後ろに捨ててありました。



よくネットとかでもおねしょの悩み相談をしている

ママさんなどを見かけますが、



小学生にもなってオムツが外れない!

どんなに濡れて気持ち悪い筈なのに起きない!

もうどうしたらいいか分かりません!



なんて、気が気じゃない様子の方を見かけますが、

障害を抱えた子を育てる苦労なんて、

そんな程度の話じゃないですよ。

まずそこがスタート地点くらいですね。



しかも、

他にも、年齢相応に出来ない事がいくつもありますので、

同じレベルの悩み、出来るようにならないこと、

出来るくせにやろうとしないこと…

どうすればいいのかわからない!

と叫びたくなるような事が5つも6つもある!

って状況になります。



オシッコだって、寝てる時だけじゃないですから。

どんなにトイレを促しても行かず、

普通に拳大くらいのお漏らしを

日中2回くらいはやってます。

毎日です。



今年の夏、小1の夏休み頃から

ようやく昼間のお漏らしは減りましたが、

それまでは、毎日毎日

時間がない中、夕飯を準備している途中で、



トイレ行きなさいよー!

今ならまだ漏れてないよー!

トイレ行ってからまた遊んでなー!



と、間に合うタイミングで伝えても、



大丈夫!!



と頑なに拒否し続け、

結局漏らし、怒られ、

バツが悪そうにトイレに行き、

そして私は、

オシッコまみれのズボンとパンツを洗い、

ご飯の時間が遅れ、

気分を悪くした息子は、全ての行動を素直にはやってくれなくなり、

宿題が遅れ、

寝る時間が遅れ、

朝起きれず、

朝から声を荒げなければコントロールが効かず、

もう遅れる!という時間にも関わらず、

テレビを見ながらご飯食べる!

と聞かず、

やらせてみれば一向にご飯はたべず、

時間が間に合わない事を理解させた上で

テレビを消しても怒って泣き始め、

やはりご飯は食べず、

食べないなら片付ける!となれば、

食べるー!(泣)

と癇癪を起こす。



こういった無限ループに入らないようにするために、

学校から帰れば宿題を促し、

食事を促し、

寝る時間を早くし、

朝も、テレビを見ないよう誘導し、

とにかく、気が逸れないようにする事が

普通の日常を送る唯一の方法なのですが、

そんな簡単に済む筈も無く。



夜はまだ寝る時間が多少前後するだけなので

切羽詰まる事は無いのですが、

朝の時間が無い中で起きるテレビ見たい攻撃は

本当に対処が大変です。

なんで毎日毎日言い合いをしなければならないのか。

我慢が出来ないと言うより、

我慢するかどうかを考える前に、

まず、見たい!

と言ってくる感じですね。

そして、引かない。



何とかそれを回避して

テレビ無しで食事を始めれば

ちゃんとご飯を食べてくれるかと思いきや、

今度は、空想の中に集中してしまうようで、

ぼんやりする時間が増え、

上の空で食事が進みません。



それを更にコントロールしようと、

声を掛け続けて、意識をこちらに向かせ続けたら、

今度は チック症 のような症状が出はじめてしまい、

目を見開き、顔を振りながらものをみたり、

目を左右にキョロキョロさせて視点が定まらず、

2秒後くらいにハッと気付いたように

普段の行動に戻ります。



チックっぽい症状は、ここ最近の話ではありますが、

制御制御を繰り返した結果は、

子供の強いストレスへと発展し、

更に望まない状態への入口が見えてきてしまいます。



これが本当にチック症かどうかは分かっていませんが、

チック症の治療法は医師により見解も異なるようで、

現在でも確立された方法が無いようですが、

現状としてはよく経過を観察する事に集中しています。



以下は参考文献として。



NPO法人日本トゥレット協会
「チックをする子にはわけがある」
https://blog.goo.ne.jp/cuckoo-cuckoo2/e/35896962e6efd621a96086c3deb2df73



てんかん の症状にも近いものがあり、

てんかんも、ADHDも、

初期の治療に使われる漢方薬は非常に近いものがあり、

代表的なものでは、

抑肝散

甘麦大棗湯

など、神経の興奮状態を鎮める効果のある漢方薬

よく使われるようです。

うちでも、甘麦大棗湯を飲ませています。



チックも、ADHDと深い関係のある症状と言われており、

チックよりも重い症状であるトゥレット症になってしまった人の、

50~80%の人がADHDを併発しているという統計もあります。

うちでも、見過ごすことが無いよう

早めに主治医に相談をしていこうと思います。






結局、どんなに手を尽くしても、

やって欲しいことだけに集中したり、

守るべき事を常に意識し続けるといった行動は

相当に難しいようで、

(やろうとしても難しいのではなく、脳機能的に、そのような意識した状態、注意した状態にならない。)

集中して欲しい事以外の事に

必ず集中力が持っていかれる感じに見えます。



結果、

なにをやっても望んだ成果が出ないストレスは、

今度は保護者に全て降り掛かってくるんですね。






多くの、障害を抱える子の親御さんは、

こういう事に毎日のように対処し、

最悪の事態にはならない回避策を探し続け、

どんなに言っても、躾ても

容易には出来るようにならない子供と折り合いをつけ、

ギリギリ吊り橋から落っこちない生活を

毎日毎日続けている方ばかりだと思います。



その対処の仕方には、

通常の躾や、約束とは違う、

最悪の事態に吸い込まれていかない言い方、

やり方があり、

それが、一般的な躾、言い聞かせとは違うため、



なんで?

こうすればいいんじゃない?

ここはズバッと言わなきゃダメよ!

親の対応に問題があるんじゃないか?

そんなキツイ言い方したら言うこと聞かないよ。

なんで黙って見てるの?

結局甘やかしてるのよね。



という見方をされがちなんだと思います。



こういう言われ方、見方をされるのは

本当にキツイです。



オネショなんて、

気持ち悪ければ自然になおるよ。

オムツ取ったら、1年くらいはオネショされるよ。

うちはそれをやってきたから、オムツ取れたんだよ。



なんて言われたりしますが、

実際は、オネショがなおる時は

オムツにもオシッコをしなくなる筈なんです。

(これは沢山の経験を積まれてきた年配者さんの意見ですが。)



そもそも、オシッコで濡れていること自体を

きもちわるい、という感覚自体が無いと思います。

濡れても寝てるのが普通なんです。

やっちゃった…なんて気持ちにならないんです。



怒られたら、 おこられた… 

という気持ちにはなると思いますし、

気持ち悪いでしょ!?

と聞けば、 きもちわるい…

と言うでしょう。

でも、それは親の言葉、プレッシャーに

反応しているだけであって、

きっと本人の意思では無いでしょう。



そして、あまりに小言を言い続ければ、

一方時に心を閉ざし、

だまって、嘘をついて行動するようになったり。



実際、うちでは親に黙ってオムツを使って、

部屋の中に隠す、という行動は出始めていますからね。



こんな生活が毎日続いていても、

私なんかは、

平常な毎日を送っていますよヾ(@゜▽゜@)ノ

と言うわけです。

裏では、やるべきことをやりながら、

これだけの躾、言い聞かせをしながら。






やっぱり、

理解して欲しい

という気持ちはあります。



でも、受手側としても、

大変なのは分かるけど、

じゃあ、どう接すればいいの?

という気持ちもあると思います。



以前、NHK発達障害特集で、

障害を持つ子のお母さんが、



理解して、心を開いてくれればいいんです。

何かをやってくれなくていいんです。

手伝ったり、助けたりなんて、絶対に出来ませんから。



と言っていましたが、

まさにこれだな、と私も思います。



変に寄り添おうとしたり、

同調しようとしたり、

あなたの為に何かしてあげたい!



なんて思わなくていいんです。



可哀想、

大変だね、



なんて、

同情して欲しいなんて誰も思ってないと思います。



同調しないと、

馴れ合わないと友人になれないような人には

理解が難しいかもしれませんが、

普通に、距離を保った良い関係で、

一方的に拒絶しないでいてくれたら

それでいいんです。



最近調子どう?

相変わらず?

何とかやれてるみたいじゃん(笑)



そういう事がただ言い合えるような関係で、

障害に対しての理解だけ心を開いて頂けたら

それでいいんです。



そして、

障害を持った子をちゃんとした大人に育てるために、他の人の何倍も時間も労力も掛かっていること。

普通とは違った対応をしなければならない事もあること。

みんなに迷惑を掛けてしまう事がとにかく多いため、こちらから御遠慮させて頂いたほうが、皆様が気持ちよくいられるだろう、と思うことも多いこと。



本当は、みんなと同じようにしたいし、

息子も、みんなと同じように遊んだり、勉強出来るようになって欲しい。

でも、訓練や、日々の繰り返しで行動が改善される訳でも無く、

脳が適切に育つまで、道を外れないようにじっくりと待つしかない。

そんなもどかしい思いを常に感じながら、

毎日を過ごしている事を、ご理解だけ頂きたいのです。



なにか、こちらから一方的に要求ばかりしているような言葉にも聞こえるかもしれませんが、

望んでいる事は、ごく普通の人間関係だと思いませんか?



頑張って友達になろう、

人気者になろう、

話題を提供しよう、

ずっと笑っていよう、



そんな事を続けなければ

友達ではいられないような関係のほうが

よっぽど大変です(@_@;)






障害に対する理解が広まったのは

本当にごく最近だと感じます。



家庭でも、仕事でも、学校でも、地域でも、

望まずして障害を抱えた家庭にとっては

苦しい、辛い決断を迫られる事ばかり。



みんなと同じに出来ないなら

ここにはいられないよ?

どうにかならないの?

という無言のプレッシャー。



そういう、悲しくなるような仕打ち、

人を追い詰めていくような対応を無くして行かなければ、

障害と共に生きていかなければならなくなってしまった人達が救われることは無いと思います。



上手くいかない事は多いけど、

みんな、迷惑を掛けまいと必死に生きています。

そんな思いの出足を払うような仕打ちをするのが当たり前の社会にはなって欲しくないと、切に思います。



最近、色々とおもうことがあり、

だいぶネガティブな思いを言葉にしてしまいました。



あー、何かスッキリする事したいっ!ヽ(`Д´)ノ

■舌癌25 手術③ 左頚部癌転移リンパ切除手術

2016年11月



息子が生まれた時からの夢、

七五三はディズニーでやりたい。



舌癌になり、

何度となく辛さ、苦痛に立ち向かい、

それでもこの夢に向けて調整をしてきた妻。



念願叶い、11月頭にこの夢を叶える事が出来ます。



ただし、治療の入院の合間を縫って…






ひとつの夢、目標を達成し、

病院に戻ることになった妻を待っているのは

もう1週間後に控えた次の手術、

左頚部の癌転移が認められたリンパ節の切除手術です。






2016年11月9日



左頚部のリンパ切除手術当日。

小線源治療後の短期副作用経過観察中に発見された

左頚部、耳の下あたりのリンパ節肥大の切除手術。



大きな両開きの無機質な自動ドアの向こうへ

自ら歩いて入っていく妻の小さな背中を見守りながら、



いい加減、妻を解放してやってくれ…!

頼むから、生きて返して欲しい…



と、神様なのか、何なのか、

運命を決めている絶対的な何かに向かって祈ります。



手術は、8時30分~12時30分。

とりとめも無く癌治療の事を調べていると

4時間という時間はあっという間に経過しました。



腫瘍と思われるしこりは、

事前の画像検査に映ってこなかったものも含め

5つを切除。



周辺組織も、肩の神経も切除したが、

静脈や、その他神経など重要な組織は残せたため、

気管切開や経管挿入などは無し。



少し広い範囲での切除にはなったが、

結果は想定の中でも上々。

良かった!



完全に取るべきものは取りきったが、

それでも万が一、

今の残りの組織に再発があったら、

切除での処置はもう難しい、とはっきり言われた。

が、局所再発で早期に発見されれば、

サイバーナイフなどはまだ出来るとも。



顎下に現れた変色した組織変異は、

放射線の重度被爆による副作用によるものと考えられ、

もし化膿してしまっても綺麗に洗浄していけば、

時間は掛かるが治るだろう、

という判断を術後に頂いたが、

特に何か検査をしたという訳でもなく、

にわかには信じることが出来なかった。



しかし、術後状態としては悪くなく、

痛みのコントロールも出来て、

食べられる状態になるなら、

退院する方向でやっていきましょう、と。



全身麻酔から目を覚ました妻に寄り添い、

術後の辛さを緩和出来るよう介護します。

今回の術後はだいぶ調子が良いようで、

ICU等での看護も必要なく、

痛みや苦しさ、吐き気などを訴える事も無く、

寝返りをうちたいときに頭、首を支えてあげるくらいで

落ち着いた状態を保っています。



体の暑さは、手術後は毎回強く出るようで、

体をゆっくりとしか動かせないなか、

しきりに布団を足で押しのけて、

うちわで扇いで欲しいと、

手をパタパタやって訴えてきます。



髪の毛をおでこに張り付かせている汗を拭い、

パタパタと優しい風を送ります。

妻から、ちいさな掠れた声で

ありがとう

と一瞬の笑顔を送られます。



そして、

身の置きどころが決まってきたところで

ようやく手術が無事に終わったことを妻に伝えます。



窓の外に走る電車に赤い光が反射し始めたころには、

静かな寝息をたてて寝ることが出来ていました。






11月11日



術後経過としては順調だが、

手術による影響で顔がパンパンに浮腫んでしまう。



これは、手術前にも言われていた事で、

両頚のリンパ節を取ってしまえば、

頭頸部の老廃物を流す先が無くなってしまうため、

特に術後暫くは顔全体が浮腫みやすくなる。




想定はされていたので対処も早く、

ステロイドの点滴により徐々に浮腫は収まっていくが、

落ち着くまでに数日は要する。



本人的には、息が苦しいのが辛いところ。

よく体を休め、暫く様子見となる。



ただ、食欲は戻ってきているようで、

ちょうどこの時発売され始めた

スタバのプリンが食べたい!

と連絡がԅ(,,´﹃`,,*ԅ)



スタバのプリン
https://halleluja.jp/29473/amp

f:id:aegis-pilebunker:20180828180402j:plain
(写真は上記ブログからの転載です)



食欲は元気のバロメーター!

早速明日買っていきます!






11月12日



朝一でスタバプリンをゲット!

お見舞いに行きます。



顔の浮腫が少し引いてきた。

調子も上向きで、食欲もあり

一緒にスタバのプリンを一緒に食べる事が出来た!

今回の術後経過は良い感じかも(゜▽゜*)



部屋を見に来た看護婦さんみんなに、

何これ!?こんなのあるんだ!

と珍しがられ、二人揃って無邪気に自慢する(笑)






11月13日



妻の経過が安定していることから、

この日は息子と遊び、夜に息子と病院へお見舞いへ。



普段の平日、息子は妻実家にいましたので、

お見舞いには妻両親と来ていました。

自分と息子とでお見舞いにくるのは珍しい。



夜遅くなってしまいましたが、

病院に行くと、妻が1階まで降りてきて

待っていてくれた!



ビックリ(◎-◎;)!



4日前には、左頚をガッツリ切っており、

2日は寝たまま、痛みで1人では寝返りもうてず。

昨日はベッドの背もたれを立てて起きれましたが、

まだまだ介助が必要。



それが、手術から4日目。

自分で歩いてエレベーターに乗り、

誰もいない待合場所まで歩いてくる事が出来た!



首にはまだホチキスで止められている大きな切り傷が。

それ、切れてるよね!?((((;゚Д゚)))))))



包帯やガーゼ等で傷を覆ったりはしていません。

恐らく傷に張り付いて、

剥がす時にまた傷が広がってしまうのを

防ぐためと思われます。



誰もいない病院の廊下を走り回って

1人楽しむ息子を妻が呼び寄せ、

椅子に座ったまま優しく息子を抱っこする。



息子にも傷を躊躇無く見せる。

息子は少し驚いていましたが、

次の瞬間には、



さわってもいい?



と、妻の傷をそっと撫でていきます。



お母さん、大変だけど

また一緒に遊びたいから、

頑張って、治して、必ず帰るからね。

待っててね、と。



息子は、特性ゆえか、

自分以外のあらゆるものに対しての感受性が弱いのか、

痛そうな傷を見ても、

辛そうに見える妻の状態を見ても、

それに感化されて、一緒に辛そうにしたり、

可哀想だと思ったりすることはあまりなく、

常にマイペースで元気いっぱいに振る舞うため、

逆に辛い立場の人間からすれば

ものすごく沢山の元気を貰えるような、

とても嬉しい、楽しい気持ちになります。



得意、不得意は一長一短。

相手に感化、同調されやすければ

相手を心配することが出来る反面、

元気を振りまくことが苦手。

しかし、息子のようにその逆の特性であれば、

相手の気持ちを受けるのではなく、

相手に元気を、想いを伝えられる。



自分は感化されやすい人間なので、

自分には無い特技だな、

人の気持ちがわからない、ではなく、

人に元気をあげることが出来るね!

と、感じた瞬間でもありました。



頑張ろうな。

希望を最後まで繋げていこう。



そう妻に伝えて、息子と共に病院を後にします。






11月14日



夜、体を横にしているせいか、

朝方は顔と首が浮腫んでしまうが、

ステロイドでコントロール出来ているとのこと。



痛みも少なく、

食事も今まで以上に食べられている。

舌の痛みが良くなっているようで、

ヤクルトがしみなくなったとのこと!



今回は、本当に術後経過の回復が早い。

組織の回復が早いととても安心する。

何よりも食欲が出てきている事が何よりも嬉しい♪



また、以前から延々と悩まされていた

舌から右奥歯、右耳へ抜けるような放散痛も減り、

痛み止めを飲む時間になっても痛みが少ないらしい。



これらの変化がどういう事なのか、

しっかりと様子を見ていかなければならないが、

痛みが無くなるのは良い経過だと思いたい。



顎下の黒ずんだ病変部の状態は、

ここ数日あまり変化は無いように見える。






11月17日



抜針。

左頚の切除部のホッチキスを抜いた。

手術から8日後。



小線源治療後、ようやく食欲も戻り

友達にも会いたい気持ちが出てきた妻。

2日後に久しぶりに友人に会う予定を調整します。



また、妻から

キルフェボンのタルトケーキが食べたい!

とご所望(゜▽゜*)

食欲が戻ることは何よりも嬉しい!!



キルフェボン
http://www.quil-fait-bon.com/



ティラミス
f:id:aegis-pilebunker:20180829062809j:plain

モンブラン
f:id:aegis-pilebunker:20180829062831j:plain

さつまいものタルト
f:id:aegis-pilebunker:20180829062858j:plain
(こちらの写真もキルフェボン本家サイトから拝借したものを妻がLINEで送ってきたものです)



妻の好きな物満載(笑)

似たようなタルト3つですよね。

妻が食べたいと言うものなら何でも買っていきますよ!






11月19日



朝からキルフェボンのケーキタルトを買い、

病院へ向かいます。



昼から病室でケーキパーティ!



看護婦さんに見られようがお構い無し!

2人で病室のベッドの所で

ケーキを広げてムシャムシャΨ( ̄∇ ̄)Ψ



ディズニーに行った頃から、

食欲がだいぶ回復しており、

顔つきも以前のようにふっくらしてきました。

途中手術で調子が落ちていた時期もありましたが、

今回は早く乗り越えられそうです。



夕方から来る友人を出迎え、

夜も楽しく過ごします。

久しぶりに友人に会い、元気をたっぷり充電!






11月22~23日



東京医科歯科大学の小線源治療後の定期検診があり、

そのための外出に合わせて外泊許可を取り、

息子は妻実家に預けたまま、

夜は妻と二人で家で過ごす。



東京医科歯科大学のY先生は

変わらず妻を笑顔で迎えてくれる。



が、妻の左頚を見てビックリ!



🏥反対側も切ったんだ!?

そうかー…大変だったね。

リンパ転移しちゃってた?



👩はい。



🏥舌癌って、

体の正中線(体の中心に縦線を引いたライン)を超えて

反対側に出るのってあまり無いんですよ。

でも、もう取っちゃったんだもんね。

そうですか…頑張ったね。



妻は、手術後で顔も浮腫んでおり、

以前のようなイキイキとした表情ではいられなかったが、

やっぱりY先生に会えて嬉しかったんだろう。



先日のディズニー七五三に行けたのは、

Y先生に出会い、小線源治療を受けることが出来たから。

もし顎を切っていたら、もう外には出られなかっただろう。

本当に先生に感謝しています。



まだ治療は続きそうだけど、

Y先生の治療で治療で夢を叶える事が出来たのだから、

これからの治療も頑張って、

元気になった姿をまたY先生に見せたい。



そんな気持ちを、妻と一緒に先生に話しました。



🏥小線源治療後の経過としては、

口内炎や炎症がようやく収まってきて、

舌も柔らかく、

壊死が収まってきているかもしれません。

顎下の黒く変色した部分は…

浸出液とか出てきませんか?

顎の骨は痛くない?



と、とても気にしていた。

やはり、顎骨壊死の前兆…というか、

既に部分的に壊死していて、

その膿を出そうとしているという事か…?



妻は、骨は痛くない。

と言っていたが、

実は気になる事はあったらしく…

でもY先生には言わなかった事を、後日知ります。



Y先生は、穏やかに、冷静に妻に伝えました。



🏥まずは、顎下の変色部を主治医によく調べてもらって下さい。

口腔内の状態は決して悪くはありません。

喉の炎症も落ち着いてきている。

食べられるようになったのが何よりもの証拠。

今後も経過観察は1ヶ月置きに続けて行きましょう。



最後に、私からも1つ確認を。



👦もし、顎下の病変部が癌だったとして、

Y先生が考える、良い治療法はありますでしょうか?



🏥主治医のH先生が以前に言われている通り、

右下顎の切除と、

舌のほぼ全摘出、

と言うことになるでしょう。

大変厳しい大手術になると思います。

あとは、抗癌剤で少しでも小さくなるか…



👦そうですか…わかりました。



🏥とにかく、今は体力を付けましょう。

これから抗癌剤治療も始まると思います。

いっぱい食べて、体重増やさないとね。



👩今日、外泊許可取っていて、

これから家に戻るんです。

美味しいものいっぱいたべよー💕



そんな話をして、

1ヶ月後の再会をY先生と約束し、

病院を後にします。






👩今日は美味しいものが沢山食べたい!



👦わかった!何でも好きな物食べに行こう!



👩つばめグリル行こうよ。



つばめグリル
https://www.tsubame-grill.co.jp/



👦マジで?いけるの!?



👩いけるでしょ(笑)



久しぶりのこのノリ(笑)

なんか元気だった頃の妻が帰ってきた気がした!



帰りがけ、つばめグリルに寄り

ハンブルグステーキ
f:id:aegis-pilebunker:20180829234020j:plain

トマトのファルシーサラダを。
f:id:aegis-pilebunker:20180829234119j:plain
(こちらの写真もつばめグリル本家サイトから拝借したものです)



あの有名な、銀紙をナイフで切り開いて食べるハンブルグステーキです。

トマトのサラダは、信じられないほど美味いトマト🍅!



どの料理も、

一番美味いと想像する味の二回りくらいは上を行く味!



妻も、久しぶりの美味しいハンバーグを

目をつぶり、噛み締めるように味わう。

美味しそうにご飯を食べてる人を見るのって本当に癒されます💖



続けて、

夜は、自宅近くの 炭火焼きの魚 を出してくれる

我が家通称 "おじさんの魚屋" のウナギを。

スタミナつけないとね!

妻も、美味しい、美味しいと、

だいぶしっかりと食べることが出来ていました。



このおじさんの魚屋、本当に美味くて、

店が出来た時からずっとファンなんです。

ここの鯖の焼き魚があれば、茶碗3杯のご飯がいけます。

店の名前、場所は言えませんが、

2018年のつい最近、テレビでも紹介され、

先日久しぶりにおじさんに会いに行った時は、



あー テレビ写っちゃいましたね…

先週は忙しくてヤバかったんスよ。

なんか、写真撮っていく人がいっぱいいて。



と、困惑しつつも嬉しい悲鳴を上げていました。

いつものように、焼き台から立ちのぼる

真っ白な煙にまみれながら。



ほんと、初めて通り掛かる方は、

火事かな!?と思うほど、

小さなお店からモクモクと煙が吹き出しています(゜ロ゜;

本当に家事にならないように気を付けて、

また美味しい魚、焼いてくださいね!



そして翌日は、

妻両親の結婚記念日ということで、

柴又の某有名洋菓子屋さんでケーキを買い、

妻実家で、息子も一緒にまたケーキパーティ(笑)

妻も、家に帰れる大切な日を

息子と共にしっかりと噛み締めます。



そして、病院への帰り際、

また妻から離れない息子を何とか納得させ、

じゃあね、

またね、

必ず帰ってくるからね、

と、何度も別れを惜しんで、実家を後にします。






これが、

3回目の手術(小線源治療を含めば4回目)の手術と、

その後の経過、

小線源の副作用もようやく落ち着き、

食べることが出来るようになった頃の、

妻らしく、元気に楽しく過ごそう!

という気持ちに満ちている頃の経過です。



妻の気持ちが前向きになった瞬間に、

自分の気持ちも一気に前向きになりますね。



妻と息子はよく似ていて、

周りの人に元気を振りまく事が出来る人でした。

一見、空気読まないなー

と感じることもあったかもしれませんが、

それは、周りに感化されることなく

自分から楽しく、元気に、を

振り撒いていた事の証でもあったと思います。



以前を思い出し、

その時の事を書き綴ると、

空気を読んで感化される人よりも、

空気読まねぇなぁと煙たがられる人の方が、

最終的には人から好かれ、

そこに居て欲しい人になっていく気がします。






そんな妻のいつもの姿を見れたのも束の間。



翌日 11月24日



手術をしてからたったの15日後。



まだ今回の手術の傷も十分に癒えぬこのタイミングで、



主治医の先生からの信じたくない話と、



まだ主治医さえ気付いていない



新たな癌の猛威が、



幸せを取り戻そうとする私たちに



容赦なく襲い掛かります…

■漂流09 二人旅(御殿場~箱根篇)

2018年8月13日~14日



息子との2人生活が始まって、初めての夏休み。



妻の一周忌、新盆も終わり(東京のお盆は7月)

ようやく生活の流れも出来てきて、

息子と二人、一泊旅行に行こう!

という時間も、気持ちも出てきました。



小学校1年生の夏休み、

家族で何をしましたか?

どこに行きましたか?

学校が始まれば必ずそんな話が出てくる筈です。



そんな時に、話に参加出来ずに

何もしてないよ。

父子家庭だからそんな余裕無いんです…

なんて、息子をこんな境遇にはしてやりたくない。



あそこの家はお父さんしかいないから

色々やってあげられてないのよ…



御飯とかもちゃんと作ってあげられてるのかしらね。

毎日コンビニとかレトルトとかじゃ可哀想だよね…



なんて、そんな風に思われたくもないし、

思って欲しくない。



だからといって、

他人より贅沢させてやろう、

やりたいことやらしてやろう、

甘やかしてやろう、

そんな風にも当然思っていません。



ひとり親でも、

父子家庭でも、

少し生きづらさを抱えている家庭であっても、

ごく普通の家庭と同じように食事も手作りするし、

旅行くらい行くし、

もちろん贅沢なんてしないし、

子供の躾もきっちりやる。



特別な事は何も無かったし、

別に、普通の家だったよ。と、

息子が将来、そう感じていて欲しいんですよね。



まぁ、現実はそうもいかない事が

山ほどあるのは百も承知ですが。

そうありたいという想い、願いという意味で…




8月13日



朝4時起きで準備、

5時前には息子も叩き起し、

朝ごはんのパンと飲み物、

持ち物一式を車に放り込んでいざ出発!🚕💨



目指すは御殿場

富士サファリパークに7時着です!



富士サファリパーク
https://www.fujisafari.co.jp/



時期的にはお盆期間なので

それなりに道は混んでいましたが頑張りました!

7時30分頃に現地着。

さっそくジャングルバスの予約を取りに行きます。

が、しかし、

既に取れる時間は15時以降…

再入場も出来ないということで、

他に行ってから戻ることも出来ない。

当然、朝7時30分から15時過ぎまで待つ事なんて無理。



動物にエサやり出来るバスに乗れない

という事でいきなり揉める(笑)

これの影響で、

待ち時間の間に行きたいと言っていた昆虫サファリや、

ウサギやモルモットを抱っこ出来るふれあい体験

なども 全部行かない! と(´д`|||)



しかし、マイカーでなら今すぐサファリパーク入れるという事で、

何とか息子を説得してマイカーでパークイン!

車内でジュラシックパークの曲を大音量で流したら

すごく雰囲気満点\( 'ω')/

2人だけだからこそ出来たジュラシックパーク体験

いや、サファリパーク体験(笑)



車内で、

バス乗ったら音楽なんて掛けられなかったよ!

車で入って良かったね!

と、イレギュラーをプラスに持っていく話をして

息子の気分も全開に回復します(笑)



最近のサファリパークは、

本当にジュラシックパークみたいに

高圧電線みたいなもので動物が車道に出られないようにしている場所があったり、

安全対策がしっかりしていて、

一昔前のような、

車キズだらけにされちゃうようなことは

無いようにされているみたいでした。

これなら、無理にジャングルバスなんて乗らなくても

十分楽しめます。



ライオンうろうろ
f:id:aegis-pilebunker:20180819145422j:plain

なに見とんじゃワレェ
f:id:aegis-pilebunker:20180819145444j:plain

コマさん?似てる(笑)
f:id:aegis-pilebunker:20180819145456j:plain



30分くらいで園内をまわり、

昼前まで昆虫サファリやら色々楽しもうと思いきや、

やはり息子から もういい次行こう! と。

説得も効かず、結局9時頃にはサファリパークを出ました。

数千円の入場料はたった30分の為だけに(´°̥̥̥ω°̥̥̥`)






次、

サファリパークから10分程富士山を登ったところにある

遊園地 ぐりんぱ へ。



ぐりんぱ
http://www.grinpa.com/sp/



9時過ぎには着いて、

入口にめっちゃ行列出来ていましたが、

前売りのスマホ用チケットを買っていたことで、

割引もあり、更に、待ち時間無しでパークイン!



チケット購入列に並んでるみんなを追い越し、

入場口にいる係の方へスマホチケットを見せると、

すぐにワンデーフリーパスと引き換えてくれて、

入場出来ました。

多分1時間くらいの時間短縮が出来てると思います。



ぐりんぱ公式スマホ用チケット
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0117dszqb5h6.html



目的は水上アスレチック!

f:id:aegis-pilebunker:20180820005057j:plain

f:id:aegis-pilebunker:20180820005115j:plain

f:id:aegis-pilebunker:20180820005126j:plain



これがなかなか面白くて、

何度でも、ほぼ待ち時間無しで入れるので

2周して全ルートを攻略して大満足!

水上以外にも、ターザンロープや、

忍者の修行的なやつもあって、

子供はだいぶ楽しめました。



明らかに遊び方を間違えている(´・_・`)
f:id:aegis-pilebunker:20180820010217j:plain



施設全体は、シルバニアファミリーのイメージだったり、

ウルトラマンのイメージだったり、

乗り物も相当幼児向けのものが多く、

また、管理、整備も行き届かず、

寂れた感じではありますが、

息子には十分楽しめたようです。

ゴーカートは結構本格的で大人でも楽しめました。



本当はここで夕方まで過ごす予定でしたが、

サファリパークの滞在時間があまりに短かったため、

時間を持て余す(笑)



午前中にまだオープンしてなかったアトラクションが開始していたので並んでみたものの、

見た目に反してまったく列が進まない…

足漕ぎボートで迷路状の水路を進む乗り物でしたが、

乗り手の体力で進みが全然違うんですね💦



結局30分以上並んでも列が半分も進まず、

こりゃあ、あと45分くらいは掛かるかな?

というとき、

係の人から嫌な連絡。



雷雲が迫っているため、
急遽アトラクションを中止するかもしれません!
ご了承ください!



それでも空は晴れているし、暑いし、

そこまで天候も崩れないだろうと思い、

暫く並んでいましたが、

息子から、



もうやめよう、帰ろう?
はやくホテル行って温泉はいろーよー



えっと、まだ14時前ですぜ?

もうちょい遊んでいこうよ?

と話していた矢先、

山陰の向こうに黒い雲が見え始める。



よし、風呂入りに行こうか(笑)

今日は早く動いて、早く次に行こう٩( 'ω' )و



息子の言われるがまま ぐりんぱ を後にし、

車に乗った瞬間…!



⛈️ざばああぁぁぁぁぁー!!!☔



一寸先が見えないほどの雨!



本当に車に乗ってすぐ(◎-◎;)

あの時息子の言うことを聞いていなかったら…

今日は、早く動くが吉のようです!

すぐさま箱根のホテルへ向かい、

裾野側から峠を越え、箱根に入ります。



箱根のホテルについた時には、見事に雨がやみました!

何という強運。



箱根高原ホテル
(写真は翌日夕方のもの)
f:id:aegis-pilebunker:20180820213809j:plain

緑のヤツはインコのぬいぐるみ(°8°#)
f:id:aegis-pilebunker:20180820213846j:plain



一息ついて、

風呂が混む前に雨上がりの露天風呂へ!

息子大はしゃぎヾ(@゜▽゜@)ノ

温泉を異常に好きな6歳児(笑)

殆ど人がいない温泉を貸切状態で堪能しました。



こんなにゆっくりとした時間を過ごしたのは何年ぶりでしょうか。

多分7年ぶりくらいだと思います。

子供が生まれてからは一切そんな時間ありませんでしたから…



風呂から上がると、

息子はマッサージ機にブルブルされて

エヒャヒャヒャwww

とバカな笑い声を上げている(笑)

楽しいですね(*^_^*)



6時30分には風呂をあがり、

7時前に、ホテルの人に聞いた近くのお蕎麦屋さんへ。

この時も、ココアが飲みたい!と

自販機前で一波乱ありましたが、

華麗にかわして蕎麦屋へ(笑)



蕎麦屋を一目見た息子、



うわっ ぼろー

あんまり人いないね…

人気無い店なのかな?



心無い感想が続きますが、

店に入ってしばらくすると、

来るわ来るわお客さんいっぱい!

すぐに満席になって、

満席で入れない客続出(゜ロ゜;

本当に早く動くが吉、

待たされるのが苦手な息子も大満足💕



そして、息子

しらすにハマる(笑)

蕎麦湯を知るwww



うんめぇ…



ほんとオヤジか(笑)

でも、普段あまり食事を食べない息子が、

ざる蕎麦 大人分1人前
しらす 全部
大海老天
蕎麦湯

と、全て平らげたのは凄いこと🍤🍴

よっぽど美味しかったんでしょうね。



そして、ホテルに帰って

いつもと感触の違うサラリと肌触りの良い布団に入り、

すぐに就寝しました。






8月14日



今日は、朝一で箱根ロープウェイに乗り、

大涌谷 を経由して

強羅までケーブルカーに乗り、

ユネッサンに向かいます。



ホテルがロープウェイ始発駅の桃源台駅のすぐそばのため、

車はホテルに止めっぱなしで観光です。



早朝バイキングにも朝一番で入り、

早々に食事を済ませます。



実は朝食に刺身が出る、という情報があり、

マグロ食べ放題と思っていた息子、

刺身が無くてガックリil||li_| ̄|○ il||li



しかも、外は朝から大雨。

歩きで観光出来るような天気じゃない。

大雨でロープウェイ、大涌谷

ユネッサンまでのバス待ち、

大丈夫かなぁーと思いつつも、

昨日も早く行動して運に恵まれた。

きっと今日も、早く行動すれば運は巡ってくるよ!

と、息子のやる気を促し、

ユネッサン用のプール道具、

カメラ、傘2本、飲み物、おやつ、お漏らし用着替え、

と、沢山の荷物を抱えて出発すると、

すぐに雨が止み、青空が見え始めます。



芦ノ湖の周遊海賊船が出ている桃源台の駅から

ロープウェイに1番乗り!

チケット買う列は出来ていましたが、

みんな何故か窓口購入。

その横にある自動券売機には目もくれず。

自分らが券売機でキップを買うと、

続々と後ろに列が出来ていきます(笑)



れっつごー!
f:id:aegis-pilebunker:20180821084901j:plain



雲があって富士山は見えませんでしたが、

芦ノ湖全体を見通すくらいの視界はありました。



下界の山道には既に身動き出来ない車の渋滞が。

それを飛び越え、悠々と大涌谷に到着!
f:id:aegis-pilebunker:20180821170224j:plain

暫くすると雲も晴れ、なかなかの絶景に
f:id:aegis-pilebunker:20180821170307j:plain

f:id:aegis-pilebunker:20180821170630j:plain



息子は、初めての地獄谷的な場所に

興奮気味になりつつも、

硫黄の匂いが嫌で嫌で、

もう行こう!帰ろう!早くー!

と喚きますが、

何とか黒たまごだけは買って、

強羅方面へのロープウェイに乗ります。



黒たまご美味しかった!
f:id:aegis-pilebunker:20180822044434j:plain



まだ時間は9時30分頃。

こんな時間に大涌谷から下っていく人はいないらしく、

ロープウェイは貸切状況(笑)

終点の早雲山駅で、今度はケーブルカーに乗り換え、

強羅を目指します。

f:id:aegis-pilebunker:20180821170915j:plain



ケーブルカーは眺め的な楽しさは殆ど無く退屈な息子。

初めは運転席越しに前を見ていましたが、

飽きて、ゲームやってました。



強羅駅に到着し、

ユネッサンまでの無料送迎バスに乗り換え、

程なくユネッサンに到着!

10時頃の到着でしたが、まあまあの行列。



ホテルの宿泊プランに無料チケットが付いていたので

入場自体は無料ですが、

チケットを入場券に交換してもらうために、

ここは並ばないとダメでした。



なんだかんだで昼過ぎまで温泉プール遊びして、

屋外の温泉スライダーなんかも、

天候も回復して楽しく遊べました!

プール道具持っていくのはなかなか大変ですが、

子供は喜びますねー。



お昼は、かき氷と、黒たまご、

ユネッサン内にあるパン屋さんでパンを買って

お安く頂きました~






で、また同じルートを辿って、芦ノ湖まで帰ります。



帰り、また雷雲が迫っているとかで、

ロープウェイが運行停止するかもしれません!
お急ぎください!

とアナウンスされていた事で、

ケーブルカーもロープウェイも、

帰りの列がごった返していましたが、

輸送力はそれなりにあって、

列の進みは早いです。



それでも、ロープウェイの大涌谷駅は大変な混雑で、

早雲山駅から、桃源台駅まで

地図上ではひと続きにみえますが、

必ず大涌谷で乗り換えなければならない仕様のため、

大行列に並びました。



3、40分くらいでしたか、

暫く並んで、芦ノ湖まで下ります。

雨は降らず、なんとか持ちこたえた様子。



そして最後に、

芦ノ湖湖畔にある九頭龍神社へ。

芦ノ湖の湖の中に鳥居が立っている神社です。



九頭龍神
http://hakonejinja.or.jp/



ここは、本宮と、新宮があるらしく、

新宮はバス、徒歩で行けるようですが、

本宮は、月に1日の月次祭のときだけ遊覧船に乗って、

芦ノ湖水上からのみ行ける神社だというのです。

(もしかしたら他のルートもありそうなのですが、あまり詳しく行き方が紹介されていません。)



しかし、一部のボートハウスで、

九頭龍神社本宮への、湖面からの参拝を

ボート送迎をしてくれるところがあり、

今回、そのボートハウスを探して

連れて行って欲しいとお願いをして

自分たちだけの為にボートを出してもらいました!

(これは本来やっていないサービスで、料金もサービスも、どこにも掲示されていません。今回私たちは2人で3,000円の往復ボート代が掛かっています。)



釣り用ボートのようなやつなので、

オシャレ感はゼロです(笑)

でも、椅子もベルトも無いボートで

水を切り、風を感じながら走っていくのは、

遊園地のアトラクションを超える迫力と興奮!



ボートから、桃源台、海賊船のある景色
湖面が近い!
f:id:aegis-pilebunker:20180821211257j:plain

湖をしばらく行くと鳥居が見えてきた!
f:id:aegis-pilebunker:20180821211400j:plain

f:id:aegis-pilebunker:20180821211458j:plain

上陸!
f:id:aegis-pilebunker:20180821211526j:plain

f:id:aegis-pilebunker:20180821211546j:plain

本宮への参道
f:id:aegis-pilebunker:20180821211620j:plain

ここで手をお清めしていきます。
その名の通り龍神様。
f:id:aegis-pilebunker:20180821211651j:plain

f:id:aegis-pilebunker:20180821211910j:plain



ボートで上陸しているのは自分たち二人だけ。

本宮では、他2組 4人の人とすれ違いましたが、

お盆時期の観光地としてはガラ空きですよね。



2人で手を合わせ、

どうか、父子二人でも無事生活していけるようにとお祈りをします。

息子は何をお願いしたんでしょうか…



帰りもモーターボートでかっ飛ばして

ボートハウスまで帰ります。



これ、乗り物としても面白いです。

芦ノ湖や山中湖には、水陸両用バスで

湖に飛び込むアトラクションがありますが、

あれは観光客ですぐに予約いっぱいになってしまいますが、

こちらは誰もいないので、快適に楽しめました!



そして車を取りにホテルまで帰り、

お土産を買って、帰路につく頃には

既に午後4時30分頃。



箱根から神奈川方面に抜けるルートは

大渋滞で動かないため、

箱根スカイライン経由で御殿場に向かい、

そこから東京へ向かいます。



実は、箱根スカイライン途中にある展望台で、

天気が良ければ、正面に芦ノ湖

背面に富士山という絶景が拝めるため、

空撮用ドローンを持って空撮してこようと考えていましたが、

あいにく、帰り道は深い霧の中。

ライトを付けなければ危ないくらいの状況だったため、

空撮は断念。

またとないチャンスだったのでとても残念(。´Д⊂)



本当はこいつが活躍する予定でした
DJI MAVIC PRO
f:id:aegis-pilebunker:20180822051611j:plain



実は国土交通省公認教育団体の操縦免許を持ってます。

今回の旅の前にも、国土交通省箱根スカイライン管理事務局への撮影許可も申請して準備してました。

勝手に飛ばすと怒られたり、
最悪刑事事件になったりするので気を付けましょう!



この日は、帰省ラッシュも警戒されていた日でしたが、

車は流れており、都心に着いたのが8時頃。

自宅には9時過ぎには到着出来ました。



久々の泊まり旅行でしたが、

息子も大満足だったようで、



また来週、黒たまご食べに行こうね!



と、何度も言われていますf(^_^;

いや、無理だから(笑)



でも、そこまで思い出に残ってくれたのなら

旅行としては大成功!






父子二人でも、

大変だと諦めることなく、

毎日を楽しみながらやっていきたいと思います!

■舌癌24 叶う夢 叶わぬ想い

2016年11月



小線源治療の副作用を何とか乗り切り、

ようやく食べ物も食べられるようになり、

辛い治療の合間に、

息子の保育園の運動会を見ることが出来た妻。



幾度となく辛い治療を乗り越え、

その治療の度に

あとは回復を待つばかり、と

期待に胸を膨らませること約2ヶ月。



舌の切除後も、

頚部リンパ切除後も、

放射線治療後も、

毎回、これで最後!と

不安と、恐怖とを振り払うように

大変な治療を続けてきた。



小線源治療後もまた、

これが本当の最後の望みと信じて治療に望んだ。



愛する妻の本当の命が掛かった

一か八かの掛けだった。



しかしその掛けは、

他の希望が、選択肢がある中での掛けではなく、

掛けざるを得ない状況の中で、

そうするほか命を繋ぐ方法が見出だせなかった事による掛け。



掛けなければ確実に命を奪われる。

掛けても、当たりを引かなければ命を奪われる。

当たりを引いても、生きていく力を取り戻せるか分からない。



それでも、

最愛の人が、癌という死の恐怖と対峙している事に対して、

もうやめよう…これ以上は辛いよ、苦しいよ…

と諦める事なんて出来ない。

諦め、癌の為すがままになってしまう方が

もっともっと辛いから…



そんな絶望の中でも、

みんなが諦めず、

一筋の希望、奇跡を信じて治療を続けられたのは

妻自身の揺るがぬ想いがあったから。






生きて家に帰る






この想い、この言葉だけを胸に、

癌と真正面から対峙し、

病院から出ることも出来ず、

誰に変わってもらうことも出来ず、

やり直すことも、

後戻りすることも、

諦めて楽になることも出来ず。



弱音を吐く事も無く一人戦う姿を見ていると、

2013年に放映された映画 Gravity (邦題 ゼロ・グラビティ) のサンドラ・ブロックの境遇と重なり合う部分が多く、

恐らく全ての癌患者が感じるであろう孤独感や、

救いようが無い状況から日常を取り戻すまでの

自分一人だけで戦う状況などが余りに酷似していて、

この映画を見ると、妻の闘病生活を強く思い出す

特別な映画になってしまいました。

(この作品、映像技術、音楽効果、芸術性、演技、サンドラ・ブロックジョージ・クルーニーという2大スターしか登場しないという作品の作り方まで、個人的には最高の評価をしている映画です。是非見てみて下さい。)



治療に失敗すれば、

一人宇宙空間に放り出されたかのように、

ただ恐怖と、苦しみ、痛み、

見放され、手は差し伸べられず、

いつ来るかもわからない死に至る苦痛に怯え、

絶望の闇に沈んでしまう。



そうなってしまわないよう、

常に助けの手を差し伸べ、

回復への希望、道程を示し続け、

痛み、苦痛を取り除き、

生きる希望を持ち続ける。



この当時、

私や、家族は、

妻のこの揺るがぬ想いに突き動かされていたと感じます。






2016年11月3日~5日



妻が企画した、息子の七五三イベントと、

妻両親の結婚記念日の食事会を兼ねた

二泊三日のディズニーリゾート大豪遊!



ついにこの日を迎えることが出来ました!



病院からは3泊の外泊許可を貰い、

前日夜から実家に帰って準備をします。



妻の、5年前からの、

息子が生まれた時からの夢。

七五三はディズニーで。



妻は本当にディズニー大好きでした。

多分、全ての記念日をディズニーで、

と考えていたでしょうね。




ちなみにこんなことを言ってはなんですが、

私たちの結婚式もディズニーアンバサダーホテル

挙式を行いました。



この癌闘病の時から数えて、

たったの10年前…



私は、愛する人を失いました…

この手の中で。

私が、妻の苦しみを取り除く決断をしました。

望まぬ思いだった。

しかし、それが妻の最後の願いだった…



この話は、今はやめましょう。

辛さがこみ上げる…(ノ_<。)






1日目

ディズニーランドホテル
セレブレーションダイニング&グリーティングプラン
で、ランチと共に息子の七五三を。

コンパクトな個室ダイニングルームですが、
普通のレストランからしたら
こんなに立派で素敵な個室は無いでしょうね。
f:id:aegis-pilebunker:20180805224803j:plain

そんな、目も行き届く部屋の中に、
突然サプライズで現れるミッキー!
と、それにビビる息子(笑)
f:id:aegis-pilebunker:20180805224928j:plain
マジでミッキーさん、どこから現れたのさ!?

食事は、見た目も味も素晴らしく、
しかも、妻の分は香辛料などを使わず、すべての食材を食べやすくカットして出してくれる徹底ぶり。
(写真は全て私のお皿を撮影したものです。)
f:id:aegis-pilebunker:20180805225426j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805225504j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805225735j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805225800j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805230534j:plain

妻も、完食とはいきませんでしたが、
前菜も、魚も、肉も、
とても口当たり良く出来ていて、
全ての料理を1口ずつ、
半分くらいの量は食べられていました!

子供向けの料理もこんなに豪華✨
f:id:aegis-pilebunker:20180805230357j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805230416j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805230518j:plain

なぜかうちの子は、
子供向けの料理よりも、
大人向けのものばかり食べたがり、
妻から沢山貰っていましたがf(^_^;



その後、しばらくプラプラ遊んで、
ディナーをアンバサダーホテルのHANAで、
妻両親の結婚記念を兼ねて。

またもや豪華な食事(*´ω`*)
自分たちのメインは写真撮ってませんでした。
f:id:aegis-pilebunker:20180805231043j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805231314j:plain
f:id:aegis-pilebunker:20180805231342j:plain

結婚記念の御両親には、
特別なサプライズケーキ🎂
f:id:aegis-pilebunker:20180805231559j:plain
もう食べられなーい💦



宿泊は私たち家族3人と、妻両親2人の、計5人。

ファミリールームで団欒のひとときを過ごします。






2日目

ランドパークイン。
車椅子でレッツゴー!
妻の体力が許す限り朝から夜まで遊び尽くします!
乗り物はもちろんゲストアシスタントパスで!

写真はいくらかありましたが、
載せにくいものばかりなのでご割愛。

朝から夜まで、
久しぶりにヘトヘトになるまで遊びきり、
夜は早々に就寝。

みんなの笑顔が溢れた本当に幸せな1日!






3日目

体力に余裕があればシーパークイン。
の予定でしたが、
体力的にもそこまで余裕がなく、

昼過ぎにお宮参りも予定しているため、
ランドホテル宿泊者向けの中庭に出て、
綺麗な庭園でゆったりとした時間を。

息子は、迷路のような水路と花壇と、
噴水があるだけで、結構はしゃいで楽しんでいました。
みんなで、お母さんも一緒に遊びに行けたのが
本当に嬉しくて、興奮してたんでしょうね。



昼過ぎに妻実家へ帰り、お宮参り。

元々の予定では、
後日お宮参り、写真撮影だったんですが、
妻の外出、外泊許可も体調により取れないこともあり、
この旅行の数日後には次の手術も控えているため、
ここでお宮参りも行っておく事に。



昼過ぎには妻実家に帰り、お宮参りを済ませます。



3日目ともなると、
さすがに妻も疲れが出てきたのか、
気力で保っていた所もあったのでしょう。

せっかくのお休みなのに、
お宮参り等で遊べない息子もコントロールが効かず、
それに対して妻もイライラしてしまい、
気持ちも穏やかではいられない場面もありました。



それに対して息子が放った言葉



お母さんなんていなくなっちゃえ!



障害を抱えた、まだ年齢的にも抑えが効かない息子の

衝動的な一言。



妻は、間髪いれず息子の頭をバシンッ!と叩き、

目に涙を浮かべます。



義母から

「もう、やめなさいよ!」

「"息子"も、そういう事言わないんだよって言ったでしょ」

と声が飛びます。



私は妻に寄り添い、

何も言えずに、ただ背中をさすり続けます…



それぞれの立場の、

それぞれの気持ち。



全員が感じている深い悲しみ…



全員が、今は叶わぬ想いに胸を痛めている。



これが先の見えない癌治療の現実なんです。



妻の夢だったこの3日間のイベント、

出来ることなら笑顔で終わらせてあげたかった。






そして、

突き付けられているもうひとつの現実。



この3日間の間に、よりはっきりとしてきてしまった

先日から気になり始めた顎下の変色部。



固くつっぱり、

中央にはしこりのような塊が見えている状態に。



考えたくはないが、これは癌の再発ではないのか…



首の皮が張ってしまい、

正面を向くのも少し苦労するらしく、

3日間、妻は常に首を右下に傾けていた。



首、肩のコリ、張りも酷く、

弱いマッサージをしたが、

揉みっ返しになってしまった。



顎の皮膚の異常、一度は先生に相談した。

何か調べる方法は無いのか?

今度の手術の時に、麻酔が効いている間に

何か出来ることは無いのか?

何か、手立ては無いの?



治せる方法があるならもうやっているよ…



先生達だってそんな思いでいる事はわかっています。

わかってるんです…

それでも、

世界で一番その人の事を治してあげたい、助けてあげたい人は、

立ち止まろうとする人を、

歩みを止めようとする人を、

許せない。

認められない。



"大丈夫" なんて言葉に何の意味も無い。



大丈夫に向かっていく道筋、

次の目標が見えていて、

それに向かって頑張っている、

成果が出ている、



だから大丈夫。



そうでなければ "大丈夫" は認められない。



この時、初めて

私は、自分の口から



大丈夫



が言えなくなってしまった事に気付きます…



妻の顎に姿を表した、

皮膚が渦を巻くようにシワが寄り、歪み、

どす黒く変色した渦の中心に、

癌を宿した、小さな卵のような膨らみを見たとき、

それの対処法を主治医が何も答えてくれなかったとき…



私は、



大丈夫



を失いました。






病院へと妻を送る車の中。

何も言わずに助手席に座る妻に、

この日あった、息子とのトラブルについて

一方的に話しながら、

そのまま病院に到着し、

病室へ妻を送っていきます。



大丈夫。

きっと大丈夫。



今思えば、

妻は言って欲しかったのかもしれません。

根拠なんて無くとも、

たとえ嘘でも、

近くで、笑いながら



大丈夫だよ(*^_^*)






私は、

妻の願いを叶えてあげられなかったのかもしれません。

■番外編 スマホ買い換え

スマホ買い換えます ٩(๑•ㅂ•)۶

今端末移行準備、作業でブログ更新が遅れています。
_(-ω-`_)⌒)_スンマソン…



今使ってるスマホはちょうど4年使っているようです。

これ

KYOCERA TORQUE G01
http://www.kddi.com/business/mobile/smartphone/torqueg01/
f:id:aegis-pilebunker:20180803042704j:plain



もう電池がオワってます (¦3[▓▓]

10分くらい続けて使っただけで 100%→85%

55%くらいで電源が切れ、

起動すると1%… il||li_| ̄|○ il||li



充電しながら使おうとすれば

加熱暴走で充電が強制停止され、

やはり電池が切れてしまう。



一時期、どうしてもと言う時は

スマホの背中に保冷剤を当てて

冷却しながら充電して使ってました。

そんな苦労とも、もうすぐオサラバ ┌(`Д´)ノ)゚∀゚)ォゥ



息子を義両親に預かって貰い、

夏休みを満喫しているうちに

新しいスマホへ環境移行します! ι(`ロ´)ノ

■ASD11 ASD?ADHD?

2018年7月



息子が小学校に通い始めてから3ヶ月が過ぎ、

はやいもので、1学期が終わりました。



入学当初は癇癪を起こすようなシチュエーションも多く、

環境に馴染んでいけるのかと心配もしましたが、

最近は、癇癪に繋がるような事は少なくなり、

そのかわり、今まで通り

ワガママ三昧、自由奔放、身勝手…etc

という普段の日常になってきています。



まぁ、言うことを聞かないというか、

自分の好きな事じゃなければ

どんな言葉も聞き流そうとする

という感じでしょうか。



他人の嫌なことをやめない、

嫌だという言葉を聞いても抑えは効かない、

という傾向はまだまだあるものの、

以前に比べれば相当少なくなりました。



パッと手を出されると、手を出し返してしまう

という感じはまだまだありますが。



学童では特に、

みんなで使うおもちゃなどがあるため、

取り合いからいきなり顔面パンチや、

相手にしがみついて離さない、

舐める、

他の子が遊んでるものをパーン!と叩き、

壊したり、散らかしたりして逃げるなど…

こんな状態で夏休み大丈夫か?💦

と、危機感を募らせて、

息子が好きなものを置いておける隔離個室も用意して夏休みを迎えましたが、

とりあえず初日はとても良い子で過ごしたらしく、

学童の先生も、

良くなったり、悪くなったり、ほんと分からないなぁ…

という感じっぽいです。



こないだの七夕では、

短冊に



「まいにちすきなことをしていられますように」

と書いていたようです(笑)



内容はどうあれ、

本人が一番本気で思っている事を

ちゃんと字に書けているじゃないですか(笑)

少しずつは成長してきているんですね。






発達障害を見ていただける病院も、

引っ越しに伴って4月から変わりました。



今は、月に1度のペースで簡単な状況報告をしながら、薬の処方だけしてもらっています。

薬は漢方の、ツムラ72 甘麦大棗湯 を飲ませています。



ツムラ 甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)
http://www.tsumura.co.jp/kampo/list/detail/072.html



漢方は、青臭くて飲み難いものが多い中でも、

この薬は甘い味があるので子供にも飲みやすいとありますが、

問題は量で、

とてもそのまま子供に飲ませられる量ではありません💦



しかし、うちでは朝夜食事前に

コレ ↓ を使って全量をしっかり飲ませることが出来ています。



ハーシーチョコレートシロップ
http://www.products.kyoritsu-foods.co.jp/detail/?page=1&id=349



ごく小さな器に、薬と、薬全体が "湿る" 程度の水を入れて、15分程放置。

すると、スプーンの裏側などで器に擦るように混ぜると簡単に固い水飴状に出来るので、

そこにスプーン1杯弱のハーシーチョコレートシロップを。

グルグル混ぜて完成!

チョコが良い感じに薬草臭さを消してくれて、

柔らかい生チョコを食べさせるような感じになります。



スプーン2杯くらいで食べさせられる量がいいですね。

スプーン3杯になると量が多いです。



うちでは、薬をスプーンで口に運び、

お茶で流して飲み、

口直しにミカン缶詰の3粒?(どう数えるの?)を食べて、

文句も言わずによく飲んでくれています。






今通っている病院は、

子供の発達障害専門医なのですが、

そこの判断として、

ASDよりも、明らかにADHDの特性の方が強い。

との判断を、先日頂きました。

元々自分もADHDのほうが強いとは感じていましたが。



以前の病院も、子供の発達障害カウンセリングを行っている医療機関と提携しており、

その時の判断では、ASDの傾向が強いとの診断がでていました。

それでブログもADHDからASDに切り替えたのですが…



ブログの説明とか、記事名とか

またADHDに戻していくべきかな…?



正確には、

どちらの特性も持っていて、

気になる行動によって

評価、判断が変わるんでしょうね。






つい先日、以前の保育園の夏祭りがあり、

懐かしい友達たちに沢山会いました!

で、女の子のお友だちから第一声。



もうみんなにイジワルとかしてないよね!?



と疑いの目で言われていましたが、

それを笑ってやり過ごして

仲良く公園で遊んでたのを見て、

なんか対応も少し落ち着いて来てるー!

と嬉しくなりましたヾ(@゜▽゜@)ノ






そして、最近のうちの子語録。



学校の国語の時間に、

おおきなかぶ を習ってきました。

おじいさん、おばあさん、お孫さん、他動物たちいろいろが、

うんとこしょ どっこいしょ

と、かぶを引き抜くやつです。



で、こんなテストが出たんだそうです。



おおきなかぶ を引っ張って抜いたみんなに
なんと言ってあげたいですか?



f:id:aegis-pilebunker:20180719231353j:plain



👦みそしるにしたほうがいいんじゃない?



余計なお世話だよwwwww






これから夏休み、

学童に行く日は毎日お弁当作りもあり、

気が抜けない毎日が続きますが、

暫く妻の実家で預かって頂ける日もありそうなので、

遅れている仕事の方も取り戻しながら、

暑い夏を乗り越えて行きたいと思います!٩( 'ω' )و

■舌癌23 When you wish upon a star

2016年10月14日



小線源治療の後、

非常に重い副作用に悩まされ、

入院による管理で体力の回復と、

放射線副作用からの回復を待った約1ヶ月半。



ようやく味覚障害も落ち着き、

息子の運動会へ行くんだ!

と、1泊の外泊許可を取って

約1年振りに我が家に帰ってきた!



こんな辛い治療の最中でも妻は

食材の買い出しを両親に手伝って貰いながら

私と息子の食事を作り、

運動会後のお弁当を作り、

家族に笑顔を振り撒く(*^_^*)



いつかこんな日が来てくれる。

今の辛い治療を乗り越えれば、

また家族一緒に、同じ天井を見て寝られる。



この調子で、

癌も、副作用も、すべて乗り越えていく!

みんなの笑顔と共に、

そんな想いが駆け巡った幸せな1日だった。






2016年10月15日



息子の保育園の運動会。



よく晴れた、秋晴れというよりは

夏のような日差しの1日。

大きな帽子を深く被り、

首の手術痕を日焼けしないようストールを巻き

ご両親に日傘をさして貰いながら車イスに乗る妻を

息子と一緒に押しながら

運動会会場まで歩いていきます。



息子は、お母さんお母さん、と

と甘える訳でもなく、

僕が車イス押すんだ!

と男の子らしい姿を見せます。

危ないので、一緒に手を添えて行きましたがf(^_^;



運動会での息子は、

いつものごとく落ち着かない様子で

足元の砂を弄り続けていましたが、

度々お母さんの方を向いては、

回りを気にせず



おかーさーん!



と呼び掛け、手を振ってきます。

妻もそれに応え、小さく手を振って返します。



妻は、日差しを暑そうにし、喉も乾きますが、

飲み物も普通には飲めず、

小さなコップに少量だけ入れて

とろみ剤を混ぜて少しゼリー状にした麦茶を

少しずつ飲みます。



ただでさえ消耗している体には、

外に少し出ているだけでも辛く、

息子の競技が終わる度に

後ろの方の大きな日陰に

両親と共に移動し、体を休めます。



元気な頃の妻であれば、

一眼レフカメラの愛機

PENTAX K-x
f:id:aegis-pilebunker:20180705120113j:plain

を構え、半日で数百枚の写真を

取りまわっていたでしょう。



しかし、1時間程日の光を浴びた妻には

もう、その愛機に触れる気力も無く、

少し元気を取り戻したとはいえ、

外の空気、日差しに晒されている妻が

苦しそうに見えます。



また来年は運動会に来れるだろうか。



保育園最後の運動会は、

卒園式は、

小学校の入学式は出られるだろうか…



妻の姿を見ているとそんな思いに駆られます。

ここにいてくれる嬉しさとは裏腹に、

気持ちは沈んでいきそうになりますが、

息子の普段通りのはちゃめちゃ行動が

みんなを笑顔にしてくれます。



大変な治療の合間を縫って、

息子の運動会を見に行けた!

息子の成長をその目で見ることが出来た!

と、妻は喜んでいましたが…



妻の体調は、

味覚障害が良くなってきた事とは裏腹に、

想像以上に体力を失っており、

外の空気に耐えられる程の元気は

まだ取り戻せていないように感じます。



保育園の運動会は午前中いっぱいなので、

終わり次第、早々に家に帰り、

家でお弁当タイム。



コレ
f:id:aegis-pilebunker:20180705120653j:plain

息子大喜びヾ(@゜▽゜@)ノカワイイ!💕

卵で出来た大きいピヨピヨを顔から食ってました(笑)



そして、

遊びたい遊びたい!

とせがむ息子を必死でなだめ、

妻をまた病院に送っていきました。



久しぶりに会えて嬉しい気持ちの息子に、

お母さんは病院に戻らないといけないんだ
と、ただでさえ聞き分けが難しい息子に言い聞かせるとき、

そして、
本当は病院なんかに帰りたくない、息子と家族と一緒にいたい
と思う妻を、病院に戻さなければならないとき、

それを無言で受け入れるしかない妻を見たとき…

自分を含め、すべての人たちの想いとは逆のことをしなければならない。

みんなが一番悲しむ方を選ばなければならない。

まだ妻が一時退院や、外泊許可がとれたこの頃は、
これが一番辛かったです。






10月21日



外泊許可から病院に戻って数日。

調子は悪くないようだが、
痛み止の薬の強さはどんどん上がっている様子。

これは大丈夫なの?



先日妻が気にした左耳下の腫れ、というか、
固いしこりが少し大きくなってきたらしい…。

先生からは、リンパじゃない可能性もあると言われ、その検査のためにMRIを撮っていたらしい。



まさか…

耳下線癌?
耳下の唾液線癌?

転移の可能性も、
放射線による二次的な癌発生の可能性も…

それ以外にこんなしこりが出来る症状があるんだろうか?

リンパの腫れなら、小線源後の腫れ
ということもあり得るが…



せっかく良くなってきた所でまた再発、転移なんて、絶対にあってほしくない!

なんでこうも、
大きな治療をしてからの約2ヶ月の治癒期間が終わる前に、次の問題が発生するのか。

食事も出来るようになってきて、
退院の目処も出てきた!
って喜んだばかりなのに!!

これ以上、妻に辛い思いはして欲しくないよ!
(ノ_<。)



この頃からだったと思います。

妻が、病状について色々を言わなくなり、

そういう話を避けるような感じがし始めたのは…






10月25日



東京医科歯科大学病院で2回目の術後検診。

Y先生に頑張っている姿を見せに行きます。



口腔内は今まで通り経過観察だが、
まだ舌の奥の方には針を刺したところの炎症、
口内炎が残っているとのこと。

ただ、口腔内の経過は概ね良好で、
今までどおり口内を綺麗に保ってください。

口腔底の穴は広がってきているが、
元々、癌が広がっていた範囲であり、
癌を倒すことで、穴が拡大する事は想定の範囲。

癌が駆逐出来ていれば、
一時的に壊死等が拡大しても、
再建等でどうにかする術はある。

とにかく今は再発転移が無いよう
経過を注視するしかない。

そういう意味で、左頚部の腫れは気になります。
これはすぐに主治医に確認して下さい、と。

次回の検診は1か月後。



味覚障害は収まり、少し食べられるようになってきた妻ですが、量が食べられず、体力が落ち気味。

半日の外出でしたが、疲れきってしまい早く入院先の病院に戻ります。






10月26日



その翌日、

舌切除部と、左頚部のしこりから生検を行います。

結果は来週。



11月2日~5日の間、

息子が生まれた時から計画していた、

ディズニーでの七五三セレブレーションと、

2泊3日のディズニーリゾート堪能のイベント。



妻が半年前に、これを目標に癌を治そうと

治療の目標にもしていた一大企画。



生検結果に問題がなければ、

治療の経過も、

ディズニーイベントの夢が叶う事も、

こんなに嬉しいことはない。



生検結果に問題がなければ…



今はイベントよりも、そちらの方が気になって

気持ちの整理がつかない。



体調は良くなっている。

体力は落ちてしまい、

少し元気が続かなくなってしまったが、

癌が体を蝕んでいるあの時とはだいぶ違う。



癌は出てほしくない。

ただ、もし癌じゃなかったとして、

頚部のしこりが何なのか

原因がはっきりしなければ、

生検結果を疑う事にもなりかねない。

そもそも、一番初めの舌の生検だって、

癌は出ていなかったが、

切ってみれば悪性度は相当に悪い癌だった。



妻の夢を叶えてやりたい。

結果がどうであれ、

次の目標に向かっていく元気を取り戻すために。



ディズニー好きな妻が5年前から

本気で計画していた夢を。



一生のお願い…



子供の頃、毎日のように使っていたこの言葉。

今、改めてこの言葉の本当の意味を知る。



しかし、

本当にこれが最後になってしまわないか、

この言葉を、

この想いを胸に抱くだけでも、

強い罪悪感のようなものに潰されそうになる。



毎日、毎日、

病院からの帰り、

町の光が消え始める頃、

空を見上げて、

星に願いを…



お願いします。

妻を助けてください…

妻の願いを叶えてください…






10月31日



自分が風邪をひいてしまって

暫く妻に会えていない。



今はとにかく七五三のイベントを無事に、

楽しく終わらせる事にみんなが集中しているので、

自分も妻に風邪を移さないよう全力で体調整え中。



ただ少し気になることが。



病状について、あまり何も言わなくなった妻から、

今日は舌が腫れてて痛い。動きも悪い。

と…



2日前、自分が風邪をひいている間に

実家に外泊していたらしく、

そのときの食事が一時的な悪化の原因なのか、

そうではないのか…



舌と頚部の生検結果は明後日。

なにも出ないこと、

七五三イベントの間、

体調良くいられることを

願い、祈り続けるしかない。



最近思うこととして、

癌治療と闘病期間の長さ、

何も出来ずにただ経過をみる事しか

出来ない期間の長さは、

患者本人にも、家族親族にも、

余りに大きく、長く、

絶対的な悪意と無力感をもってのし掛かってくる。



この期間が本人の生きる気力を削ぎ、

家族の心配の限界を越え、

諦めや、何をしても結果は同じ、

という気持ちの限界を生み出していると感じる。



そうならないように頑張ろう、

治療が上手く行くことを祈ろう、

なんとかする方法を常に見つけ、考え、

出来ないことばかりでもいいから、

そのなかにたった1つのアイデアでもないかと

探し、先生に相談し続けよう…

そんな前向きな当たり前の気持ちすら、

もうそういうのは

プレッシャーやストレスになるからやめよう、

という言葉を、

この頃、何度となく言われているのは事実。



人それぞれのアプローチの仕方の話だと思うので、

思いが違うのは仕方がない事だが、

揺るぎ無い1つの思いは、

決して妻に辛い思いをして欲しくない。

なんとかして癌を克服してほしい。

治る方法を1つでも多く見つけてやりたい。

生半可な、人任せな気持ちでは

癌には勝てない…



心から看病していても、

癌は自然とは消えてくれない。

ただ願うだけでは、

癌は治ってくれない。



にこにこ過ごしているだけでは

癌には勝てない!



この頃、

そういう思いに駆られていたのは

自分だけだったかもしれない。






11月1日



検査結果。



左頚部リンパに転移あり。



舌部には再発所見無し。



その他頭頚部への明らかな再発、転移無し。



胸部レントゲンでも所見無し。



右顎下の皮膚に黒ずんだ場所が出来てきている。



口腔内のえぐれた穴の部分の外側の所だ。



触ると痛みあり。



口腔底貫通を伴う放射線性細胞壊死の可能性あり。



血液検査上の異常は無し。



七五三予定日への制限無し。



11月9日左頚部隔清手術を行う。



前回行った右頚部リンパ郭清手術と



同等の手術だが、範囲はやや狭い想定。



注意点も前回同様だが、



両頚部リンパ、血管の切除を伴うため、



顔全体と頚が腫れる可能性があり、



飲み込み、呼吸が困難になることを想定して、



経管挿入、気管切開の可能性が高い。



放射線治療は実施しない。



前回治療で既に当たってる所のため。



施術時間は3時間予定。







やはり転移していた…

舌、口腔内に再発していないことは

せめてもの救いだが、

また反対側の頚部を切ることになるとは…



顎の黒ずみは一体…

指先大くらいの黒い染みのようなもの。

悪いことを考えればきりがないが、

どう考えても良い経過だとは思えない。

しかし、

今回の生検を行った時点ではこの黒ずみはなく、

現時点では何の判断も出来ていない。



ここにきて、次から次へと気になる症状が出てきている。

これからどういう対応が必要なのか、

癌なのか、放射線副作用なのか、

すぐにでも、切ってでも調べるべきか、

暫く様子を見るべきか…

もうわからない。



最短の、最善の対応を信じて、

主治医を信じて、

手術が成功して、

悪いものが今度こそ取り除けて、

無事でいてくれる事を祈るしかない(ノ_<。)



ディズニーの七五三イベント、

行っていて平気なんだろうか…



しかし、これは妻の一番の願い。

もし行けるのであれば全力で楽しもう…!

やってあげられることは、

少しでも楽しい時間を過ごして貰うこと。

それしかない!



転移、手術とはいえ、

数ある診断結果の中でも

良い方の結果だったと信じて、

次取ればもう終わり!と信じよう!



そう思わない限り、

もうだめだ…

という思いに潰されてしまいそうになる。






11月2日



顎の黒ずみ、

主治医のH先生の診断では、

癌が壊死した事による空洞化と、

放射線副作用により、

皮膚に穴が開く前兆かもしれないと言っていた。



もしそうだった場合、

穴が空いてしまう前には、内部に膿が溜まり、

痛み、腫れを伴う症状が出てくる。



もしその中に癌が検出されなければ、

膿を出し、

穴が空いてしまった場所を洗い、

清潔を保ちながら、

回復を待つしかない…らしい。



時間が掛かるかもしれないが、

治癒するかどうか経過を見るしか

出来ることは他には無いという。



そのまま1年経過後、

再発がなく、しかし穴が塞がらない時は、

遊離皮弁で再建を検討出来る。



しかし、 



もしそこに癌が再発していたら、

主治医から伝えられていた

下顎を骨ごと切り、

遊茎皮弁による再建手術が必要だという…



転移が見つかった左頚部の

リンパ切除手術は11月9日に予定。



東京医科歯科大学病院のY先生の次の診察は

11月22日の予定。



9日よりも前にY先生の診察を受けるべきか、

それとも主治医のH先生に

急性顎骨壊死の可能性を相談してみるべきか…



いずれにしても、

この口腔内と、顎とが貫通して

穴になってしまいそうな顎下の状態、

顎骨壊死

放射線性細胞壊死

癌転移、再発…

いずれの状況であっても、

厳しい病状変化が待っているかもしれない…






そんな中でも、ただ1つ嬉しいことが。



血液検査の結果、

また、全体的な体調が良好なことで、

11月3日~5日の
ディズニー七五三セレブレーションは

行っても良いとの判断!



妻の顔に満面の笑み(*^_^*)



明日から2泊3日で、

ディズニーランドホテル宿泊の、

七五三セレブレーションパーティと、

妻両親のご結婚記念日と、

2日間のランド、シー、満喫の旅!



どんなに大変でも、

辛い状況でも、

好きなことに全力で、

いつもポジティブで、

ディズニー大好きな妻にとって

これほど心強いプレゼントはないでしょう!



すべての辛さを忘れ、

一生に一度きりの願いを、

夢のひとときを、

最高の時間に出来ますように…