~漂流中~

2017年6月、舌癌になった妻(39)が亡くなった。ADHDの息子(6)、頼りない自分(41)を残して…

■舌癌[番外編] 堀ちえみさんの件と早期発見

2019年2月19日



堀ちえみさんが、ブログで舌癌を公表された事に、

だいぶ世間も、闘病ブログを書かれている方も

話題に触れていますね。



今回の件で、舌癌というものが世の中に広く

認知される気がします。



何故だかわかりませんが女性に多く、

最近症例が増えてきているという話も

よく聞くようになりました。



原因となるものがハッキリしていない病気にありがちな

たばこ、酒、刺激物や熱いものの飲食、などが

まず情報として並べられていますが、

そんなものは気にするレベルの原因には

ならないと思います。



一番気にするべきは、

ようやく今回の件で取り上げられるようになりましたが、

歯並びや、歯の治療後の当たり、

そういったところから起きてくる舌の動かし方の癖、

が一番気にしなければならない事だと感じます。



妻も、会社の近くの、私が行っていない歯医者で

治療をしていましたが、

治療後、癌になった辺りの歯周辺の

当たりが変わったことを気にしていた時期がありました。

しかし、歯の治療後は、大抵そんな感じがして、

しばらく慣れるまでに時間が掛かるもの。

そうこうしているうちに当たりに慣れてしまい、

同じ場所に口内炎が出来る事が増えて行った

という話をしていたことがあります。






舌癌は、散見される情報としては、

早期発見が出来る癌として言われています。

目にみえますし、

痛みや異物としてすぐに本人が気付く事が出来ます。



しかし、実際はどうでしょうか。



いや、そのまえに、

早期発見って、どれくらいの事を言うのでしょうか。



癌が発生してから2週間? 1ヶ月? 半年?

本人が異変に気付いてから2週間? 1ヶ月?

診断名が付いてから手術までの期間が1週間? 1ヶ月?



どれくらいなら早期発見と思いますか?

私は、体の免疫が癌を倒せなくなってから、

1ヶ月以内くらいなら早期発見かなと思っています。



しかし、実際の話としては、

癌の悪性度と、

癌細胞に対して、どれだけの攻撃、傷付けが行われたか

によって、大きく変わると思います。



悪性度の低い、1箇所に集積するだけの

硬いビー玉のようになる癌は、

場合によっては、年単位で対処が遅くなっても

早期発見同等の治療が可能だと思います。



逆に、浸潤性の高い柔らかい癌は、

発生した時点で既に手遅れ…

というか、もう対処のしようもないもの

というのが現実かと思います。

手遅れ、なんて絶対に思いたくは無いですが。



早期発見なんて言葉は、

早ければ早いだけ良い。

と言っているだけで、

何ヶ月以内なら助かる

なんて物差しにはまったくならないのが

本当だと思います。



で、舌癌に話を戻しますが、

目で見えるから、

異物感に気付けるから、

早期発見で対処しやすい、なんて

当事者として関わったことの無い人が、

何となく思ったことを口にしているだけの戯言。



実際には、

誰にでも起きる、頻繁に起きる口内炎

見分けが付かない事から始まり、

普通の口内炎が治るまでの期間+様子見

くらいの時間を食います。



内臓系の癌の場合、

見えない分発見が遅れる事はありますので、

その点でリスクは高いですが、

もし見つかった瞬間が早期発見のタイミングであれば、

普段こんな場所にしこりなんて繰り返し出来たりしない、

という判断から、即座に おかしい となり、

癌治療への動きを始められます。

そういう意味で、

見えない部分の癌が頻繁な検診の中で見つかれば、

それは早期発見となる事が多いわけです。



で、舌癌の場合は更に、

口内炎として治らない、おかしい、と思って

耳鼻科、歯科等で見てもらい、薬を処方され、

2週間様子を見るよう言われます。

それでもダメなら、

そこから大病院を紹介され、

10日後くらいでやっと予約が取れ、

本格的な検査が始まります。



この時点で、

異変が起きてから1ヶ月半は経過します。

通院を考えてからは1ヶ月強。



その間、食事や効かない薬、

自分で気にして色々弄り、

常時歯に当たって傷付けられる。



内臓系の癌で、こんなにも癌転移を後押し

してしまいやすい癌は、他になかなか無いでしょう。



舌癌は、全体的に予後が悪い癌、と言われますが、

癌の特性よりも、こういった事が大きく作用している

と思います。



堀ちえみさんの場合、

レーザーで何度か焼いた、

という治療を行ったとも書かれています。

その治療を行ったのは何処なのか、

本人が望んだ事なのか、

医者が勧めた事なのか、

美容整形などの金儲けしか興味の無い医者モドキが

素人以下の知識でやってしまった事なのか分かりませんが、

にわかに信じ難い話です。

絶対にやってはならない事です。



そういった治療まがいの行為から、

ある程度治癒してくるまでの期間も、

相当掛かっているでしょう。



正式に癌だと診断されてからは

緊急手術の流れになったようですね。

2月22日には手術を行い、

まずは無事に手術は終わったようですが、

ご家族がどのような報告を受けているかは

分かりませんので、

大変辛い状況である事はお察しします。



どうか、全ての結果が良い結果となり、

術後の経過が良好であることを祈ります。

それでもなお、癌に追い討ちされない為には、

フルドーズの抗癌剤治療を宣告されていると思います。

最低6クール程の計画になると思いますので、

今から半年は体力勝負になるかと思います。






舌癌は、早期発見しやすい癌だという

印象が強いかと思いますが、

最大速度で対応しても、異変を感じてから

治療開始までは1ヶ月以上は掛かり、

その間の殆どの時間は、

待ち です。



薬の効き待ち、

受診予約待ち、

検査待ち、

検査結果待ち、

対策検討待ち、

手術順番待ち…



芸能人でもない限り、

堀ちえみさんのような緊急手術はありえないでしょう。



そう考えると、

舌癌は決して早期発見の動きで治療を開始出来るものではなく、

非常に状態が悪くなってから対処が始まる癌だという

知識を持っておく必要があると思います。



あと1週間様子を見てから、

2週間は仕事休めないから、

と、先延ばしにしない度胸が必要です。

それはどんな癌にも言える事かもしれませんが。



堀ちえみさんの治療成果が、

全ての舌癌患者の希望となる事を願っています。






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