■舌癌03 診断結果
2015年10月~11月頃
大学病院での診察が始まりました。
まずはCTとって詳しく見ていきましょう、ということに。
大学病院での検査をすべきと判断され、初診を受けるまでの期間約3週間。
初診からCT撮影まで約2週間。
撮影から診断結果が出るまで約1~2週間。
早期発見早期治療が大切とされる癌治療の、理想と現実。
良性だろうが、悪性だろうが、癌だろうが、癌以外の難病だろうが、どちらにしても切って治すなら小さいうちに切ってしまいたい。
切る範囲が広くなって、痛みも、その後の生活も大きな影響を受けるくらいなら。
ましてや、癌かもしれない、という気持ちのまま癌を放置して、後で取り返しのつかない事にならないために…。
恐らく、癌と診断される可能性がある全ての患者が思う事なんじゃないかな。
CTの撮影日を待つ2週間。
いま、当時のLINEを見返してみると、病気の事は一切話していません。
ただ毎日、美味しい食事を作ってくれて、二人で食事を楽しみ、ADHDかアスペルガーが疑われ始めた子育てに奔走し、自分も仕事が忙しく、時には終電帰りもあるくらいの生活をしていました。
妻は共働きだったので、仕事のあと保育園のお迎え、食事を作り、言うこと聞かない息子を満足させ、しまじろうの教材で遊び、歯磨きさせて、風呂に入り、寝かせるという毎日。
残った洗い物と、洗濯と、自分の食事、前の洗濯物の取り込み片付け、部屋の片付け、風呂掃除は自分がやっていました。どんなに遅くなっても妻が作ったごはんを食べ、全ての片付けを終えて、時には寝るのが深夜3時頃という事も。
夜寝るのが遅いため、自分も早起きが出来ません。毎日の睡眠時間は3~4時間程度です。
朝の食事の時は子供との戦争なので、話なんてしている暇はありません。
二人の時間を過ごせるのは、朝保育園に子供を登園させてから、駅に向かうまでの僅か数分しかありませんでした。
仕事に向かう満員電車の中で、妻の癌の話をすることも出来ません。
自分が家に帰る頃は、もう子供を寝かしつけようとしている時間。そこに自分が帰ってきた事が子にばれると興奮して寝なくなるので、電気を点けず、気配を消して、着替えも出来ずに真っ暗な中でごはんを食べるか、洗濯物を畳むか。
子供が寝る頃には妻も一緒に寝ているので、話は出来ません。
こうして、毎日が過ぎていったことを、今これを書きながら思い出しました…。
そして、CT撮影の日。
この日はCT撮影と、血液検査結果、診察。
血液検査結果では、リウマチ気味の判定が。
癌の特徴的な兆候は無し。
関節リウマチは自己免疫疾患のひとつで、これが関節以外の内臓に出てくると膠原病と言われます。(ざっくりですが。)
妻の状態は膠原病に近い。
しかし、癌の可能性も否定できない。
そういう想定でCTの診断、診察を続けていきましょう。
この日の診察はこうして終わりました。
そして、CTの結果を待つ約1週間の間の休みの日…
痛い…(´д`|||)
何か腫れてきた。
喋りにくい。
うまくごはん食べられない…
明らかに舌の右奥の方が腫れています。
こんなんなるんだったら、もう癌でも何でも、さっさと切って終わりにしてほしい…💧
始めに違和感を覚えた時からすると、2ヶ月以上が経過しています。
これは一刻の猶予もない。
こんなに病状が変化してて大丈夫なの?
こんなに時間を掛けないと診断出来ないものなの?
はじめて深い疑問と、不信感が首をもたげた瞬間でした。
この数日後、診断結果が出ます。
[診断結果]
癌かどうかは定かではないが、癌だと考えてすぐ手術の準備をしましょう。生検は術中迅速診断と、病巣部の精密検査でやりましょう。
1週間後にMRIが予約され、
その1週間後にMRI検査結果。
手術は更に2週間後。
どこまで切るか、残せるか、この間に判断します。
結局、大学病院の初診から手術まで
掛かった時間は約7週間。
初診の時には癌かどうかも疑わしいと言われていたものが、MRIの結果確認の時には 約1.9mm のサイズにもなり、大きさ的にステージ2直前の状態になっていました…