~漂流中~

2017年6月、舌癌になった妻(39)が亡くなった。ADHDの息子(6)、頼りない自分(41)を残して…

■ADHD16 福祉サービス受給者証と療育

2019年3月



小学校に通い始め、はや1年が経過しようとしています。



7歳の子供にとって、この1年という時間は

長いのでしょうか、短いのでしょうか。



私が小学生だった頃は、

1年という時間は本当に長くて、

夏休みなんて、どんだけ休めるんだよ(笑)

と半ば呆れるくらいの長さに感じていました。



40歳を超えると、いや、30歳くらいからかな。

1年が本当に早くて、

あっという間に過ぎる感覚になりましたので、

今、息子を見ると、

成長が早いなぁ、なんて思ったりします。






この1年間、本当に色々ありました。






チームボスママを本気にさせる事件
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みそしるにしたほうがいいんじゃない?
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先生に噛み付いたら歯が抜けた…
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コンサータ服薬開始
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コンサータの効果と服薬中止
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スノーボードが上達した!
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今、息子は、

ADHD対策薬や、情緒が安定する漢方薬などは、

どれも服薬せずに過ごしています。



夏から秋に掛けてコンサータを服薬していた時、

一時は行動が改善された、と思える状況もありましたが、

結果的に非常に気性が荒い状態となり、

反抗挑戦性障害も疑われるような状態と、

完全無気力な状態が入り交じり、

人間らしい生活が維持出来ないような状態にまでなりかけました。



どうにも対処のしようが無くなった時に

いちかばちか薬をやめてみたところ…

笑顔が戻り、怒りが消え、

しかし、ふざけが過ぎたり、過干渉だったりと、

私が良く知っている息子が帰ってきました。



薬が悪い、と言う訳ではなく、

息子には効果がネガティブな方向に強く出ただけで、

これは人それぞれだと思いますので、

盲目的に「やっぱりコンサータとかは飲まない方がいいんだ!」とは思わずに、

合っている薬なのか、そうではない薬なのかを

しっかりと見極めてあげることが重要だと思います。






薬をやめてから、徐々に行動は改善され、

最近は、トラブルなどもだいぶ少なくなり、

授業を抜け出したり、

妨害したりすることも殆ど無くなり、

だいぶ頑張っている様子が報告されてくるようになりました。

薬を毎日飲むのが嫌だった、という気持ちもあったんだと思います。

薬飲まなければ頑張れる!

といって、頑張ってきていたところもあります。



それでもまだまだ、行動の切り替えが苦手だったり、

同年代の子から指摘を受けたりすると、

素直に聞き入れられずに手が出てしまうこともあります。

また、過干渉な性格から、しつこくて嫌がられたり、

やり過ぎ、言い過ぎ、ふざけ過ぎ、

という事からもトラブルに繋がりやすいところは、

まだ残っています。



あと一歩、

人に迷惑を掛けない生活が出来るように、

何でも楽しく、自分から進んで行動出来るように、

怒りの感情をコントロール出来るように、

なってくればいいなと思います。






で、最近始めた事が2つ。

セントラルの体操教室と、

福祉サービス受給者証で利用出来る療育。






しかし、ここでもまたトラブルは起こります。

セントラルの体操教室の方です。

しかも、非常に理不尽な形で。

その話は後ほど…






ここ数ヶ月、私は

福祉サービス受給者証を取得する為に、

諸々の書類作成、行政相談、医師の診断書取得などに

奔走していました。



で、ようやく入手した福祉サービス受給者証。

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これで、放課後等デイサービスによる

療育を受けることが出来るようになります。



受給者証入手までの手続きは、

書類の作成や、平日の役所対応など、

時間の無いひとり親には厳しい所が多かったですが、

難しいものではありません。



放課後等デイサービスは、

様々なサービス、施設がありますが、

主に、何らかの障害により

日々の生活に困難を抱えている子、家庭を対象に、

適切な医療の知識もあるスタッフが、

1人1人の子にあった、生活を円滑にしていける力を

身に付けて貰うように、医療の考えを盛り込んで

子供を預かって頂ける施設です。



以前から、通わせるかどうか検討はしていましたが、

学童から引き剥がして、そこまでやる必要があるか?

と悩んではいました。

当然お金も掛かりますしね。



しかし、ADHDなどの困り事に対しては、

一時でも早く適切な対応をしてあげる事で

将来の困難さは大きく変わると言われています。



という事で、3月から週2回、

通わせ始めました。



室内の運動プログラムの中に、

四肢をしっかり動かす内容が盛り込まれていたり、

達成感を得られる仕組みや、

友達との関わりが必要な場面、

悔しい思いを感じるトラップなども仕掛けられ、

それを、安全に守られた環境の中で、

楽しく、体を動かして学んでいきます。



息子は凄く楽しんで通い始め、

学童の日は、みんなと外遊び!

療育の日は、室内で簡単な体操教室!

と、気持ちを切り替えて、

嫌がらずにやり始めてくれました。



スタッフの対応もとても良く、

息子と同じような特性をもつ子の中に

放り込まれていても何ら問題は起きずに、

子供たち同士が互いに助け合いながら

楽しく活動をしています。



対応の仕方が適切だと、

ここまで違うものか、と感心させられます。






そして、もうひとつの始めたこと。

セントラルの体操教室にも、年明けから通い始めました。



学童から子供たちだけで送迎バスにのり、

隣駅のセントラルまで行きます。

バスに乗る時は、バスカードを運転手に渡し、

カードは帰りのバスに乗る時にまた受け取ります。



セントラルに着いたら、ますチェックインのために、

会員証をカード読み取り器にかざします。



同じような子が沢山ごった返すなか、

靴を脱ぎ、共同の下駄箱に突っ込み、

短い時間で着替え、準備をして、

荷物も共同の荷物置き場に置いて、

(50人以上の荷物が乱雑に置かれている着替え室💦‬)



体操教室を1時間やります。

同じ学童からは、水泳に参加している子が多いですね。



また帰りの送迎バスに間に合うように

人がごった返す着替え室で荷物を見つけ、

着替えて帰り準備し、



靴を見つけて、



チェックアウト処理をして、



バスカードを受け取り、

4路線あるうちの、正しい1路線に乗って

学童まで帰ってきます。






1度は私が全行程付き合ってやり方を説明しましたが、

全力で私を頼る息子(◎-◎;)

もう、自分でなんかまったくやってない…



これを、うちの息子が1人で出来るのか…╭(๐_๐;)╮

やる気だけは満々ですが、行き帰りが不安…



なかには、バスに乗れず帰って来れなかった事を

セントラルから連絡を受けてから、

親が隣駅まで迎えに行く、なんて事もあったらしく。



ぜったいやる…

うちのは絶対にそれやらかす…






で、考えた苦肉の策が、

行き、帰り、の手順を超簡単に書いたカードを作って、

バスカードや入館証と一緒に付けておく!

そのために、ラミネーターを買いましたよ!



小さい紙の表裏に、行き、帰りの3手順くらいを書き、

ラミネートでカードにする!

これで、どうすりゃいいか分からなくなった時の、

ボロボロにならない説明書の出来上がり!



………(´・_・`)

まぁ、気休めにもならないのですが…

どうせ見ないし、

ピンチの時こそ冷静さを真っ先に失う息子なので。

たた、取り扱いが難しい息子に対して、

親が出来ることは可能な限りやっておこう

という姿勢の意味もあります。



それを持たせ、

いざ、他の子と一緒に子供だけでレッツゴー!



1時間後、

ちゃんと言われた通りにやって、

無事に帰ってきました!



運動神経はそこそこの息子なので、

体操とかは大好きで、

好きなことをやっている時はトラブルも少なく、

先生の言うこともちゃんと聞きます。



なので、こういう得意を伸ばしてあげて、

自信に繋がる何かを掴んでくれれば

また少し行動も改善されるかなー

運動でも、勉強でも、人より出来ることがあれば

一目置かれて、嫌味を言われたり、

除け者にされる事も少なくなる。

そう思って体操を伸ばしてあげようと思っていましたが…






通い始めてからたった1ヶ月。

事件は起きます。



とある1日に色々な問題が集中し、

なんと、セントラル側から



未受講分の費用を全額返金するので、

どうか、ご退会をお願いします。



と、強制退会の連絡が。



はぁ!?

そんなことってあるの?



事の概要は以下の通りです。






私は、入会前から息子の問題をオープンにし、

入会可能かセントラルに相談をしていました。

見学、体験会と進めて、

本人も、コーチも、問題ないと判断出来そうであれば

問題ありませんよ。

他にもそういう子はもちろんいますので。

という話で、無事入会をしていました。



さすがに発達障害専門のコーチなどはいませんが、

トラブルや怪我が無いように、

ちゃんと見ていきますので。

と、入会時は快く受け入れてくれました。






しかしその後、

予想外の個人攻撃が始まります。



誰だかは分かりませんが、

同じ学校からセントラルに通う子の親が、

うちの息子は、学校でも学童でも、

暴力を振るう危険人物だとして、

セントラルに詰め寄ったようです。

(これはセントラルの店長から直接聞いた話です)



そんな子を受け入れて、セントラルとしては

安全に全ての子を教育出来るのですか?

何があった時の対策はどうされていますか!?



これに対してセントラルがどう答えたかは知りません。

ただ、うちの息子は学校で他の親からマークされている

という認識を持ち、

各コーチに問題行動があれば報告するように、と

通達が行っていたようです。



そして、問題行動は起きました。

ある日の体操中、

いつもの様に、じゃれ合うふざけ合いのうちに、

うちのがしつこくし過ぎたのかもしれません。

もしくは、相手がやりすぎてヒートアップしたのかもしれません。

真相は分からずですが、

結果的に、うちの息子の拳が、

とある年上の男の子の顔にヒットしてしまい、

泣かせてしまったようです。

その時の様子を、近くにいたコーチは、

「僕にはあのパンチを止められる自信はない」

と言ったそうです。



次に、

その日の帰りのバスを待っている時に、

持ってきては行けないはずのオモチャを

持ってきている子がいて、

それが気になって、

貸して! 嫌だ! の取り合いに。

そこで子供同士で折り合いが付かなかったのか、

それともバス待ち付き添いのコーチの声掛けが

未熟だったのか分かりませんが、

注意したコーチの手を噛み、

相手の子の手の甲を引っ掻いたそうです。



この2つの行動と、

他の親からの詰め寄りに対して、

セントラルとしては、うちの息子を強制退会させる

という判断に決まったそうです。



体操をやりたい、という子供の気持ちも反故にし、

注意されて、反省して、次はもうしない、

と気持ちを改めた息子への、

たった1度のチャンスも与えられることなく。



私も、あと1度様子を見て貰えないか、

それでダメならこちらから退会する事を伝えても、

「我々としてはこれ以上の対策は取れず、対応したコーチも、次また同じように人を殴る行動が出た時に、それを止める事は難しい、と判断しています。今回はこれ以上続けて頂く訳にはいきませんので、申し訳ごさいませんが退会願います。」

とまで言われました。



ただし、半年後くらいを目処に、

行動が改善されたなら、

またチャレンジしにきて下さい。

と、再受け入れのチャンスだけは頂けて。






それにしても理不尽な要求。



いや、一番よろしくないのは、

我が子の可愛さ故か、過剰に守り通したい一心なのか、

大人の力で、集団生活する児童に対して干渉し、

行動や楽しみを制限するような言動をしたり、

経験させる機会を奪い取ったり、

特定の児童を爪弾きにしようとしたりする親。

これ、まさにイジメ体質の元凶となる行動だと思います。



余りにも酷すぎる。



うちも、言われている通り

コントロールがしにくい特性がどうしてもある事は

重々承知しており、

そういった行動があることについて

棚に上げて話をしようとはしていません。



出来る限りそれで他の児童、家庭への影響が無いよう、

少しでも良い成長を促して、不適切な行動を

減らしていこうと努力していますので、

何の話も、相談も無く、

爪弾きにされるような事をされるのは

心底腹が立ちます。



そもそも、今回のどちらのトラブルも、

何の問題もない他人に対して、

いきなり息子が殴りかかったり、

噛み付いたりは通常はしないんです。

必ず理由がある。



嫌なことを言われた、とか、

除け者にされた、とか、

強かれ弱かれ先に手を出された、とか、

頭ごなしに注意され、気持ちを分かってくれなかったとか。



そういうことがあったときに、

度を越して何かをしてしまいやすいのが、

息子の悪いとこ、というか、

今は障害によるコントロールの効きにくさがどうしてもあり、

一線を超えてしまいやすい。



周りの子は、どんな子も

その一線だけは超えてはいけない、と

コントロールが出来る。

なので、トラブルが最後まで行ってしまうと

必ず息子が最後に一線を超え、

その瞬間に大人が動いて、こちらが悪いことになる。



そうなる前に、放課後等デイサービスの療育のように

トラブルの元になるやり取りや、

ルール違反などを発見した際に、

即座に指導者が動けば、一線を超えることはない。

そこで、何が悪かったのかをしっかり説明して、

双方理解して貰えれば、

怒ったり、叱ったりせずに対処は出来るはずだと

私は思います。



バス待ちの時のトラブルは本当にハッキリしているが、

そもそも持ってきてはいけない遊び道具なんか

持っていれば、誰だって見せて欲しいし、

触ってみたくなる。



そこで既に他の子によるルール無視は起きていて、

トラブルは始まっているのだが、

結局、その瞬間に悪い行動を指摘する大人は少なく、

一線を超えるまで放っておかれる。



これが、子供たちがトラブルを起こす原因であり、

なによりも、少しのルール違反は見逃される

という事から、

真のトラブルメーカーを生む切っ掛けを

大人が作ってしまっているんですよね。



一番悪いのは、

手を出した人、にされてしまいますが、

本当は、真のトラブルメーカーが一番悪いんです。

でも、大抵そのトラブルに巻き込まれた誰かが

一番悪い人にされる。



こういう理不尽な思い、

経験ありませんか?



これって、トラブルを起こす子供が悪いのではなく、

先生や指導者の意識不足、初動対応のミスなんだと思います。

子供たちは、未熟ゆえに常にトラブルは起きますから。



しかし、

子供たちの人数が多ければ、

監視しきれない所が出てきて、トラブルは起きる。

その時点で、指導者側の人数が足りてないんですよね。



それを全部賄え!と訴えるのは

暴論だとも分かっていますが。

でも、それが必要な対策なんだと思います。



放課後等デイサービスでは、

こういった問題は起きません。



何故か。



子供の数に対して、

指導者の人数が適切で、

トラブルに対する対応が適切で、

それだけの能力ある指導者を働かせる環境として、

しっかりと賃金も払い、環境を整え…

未熟な児童を育てる場所として必要なことを

すべてキチッと対応しているから。

だから、利用の費用だってしっかり取っています。



そうやって対応すれば、

未熟な子供がただガミガミ怒られたり、

強制退会などさせられたりすることは無く、

不適切な行動の、初動を捉えて指導出来る。



これが出来ている所と、

そうではない所に通う子供の

素行の違いは歴然だと思います。






結局、

子供を預かる施設の体制不足然り、

過保護、過干渉な理解のない親の言動然り、

うちの息子は、楽しかった体操を

心無い人達、指導が未熟な人達の

一方的な思いだけで、

強制的に辞めさせられました。



相当に悲しい、悔しい思いをしています。



こういう、人から認めてもらえない、

爪弾きにされるような対応が、

障害を持つ児童の自尊心を傷付け、

自己肯定感を下げ、承認欲求に飢えた、

自立出来ない子供へと変えてしまうのです。



更には、

そういう親の子も、

散々保護され、過干渉され、

善し悪し沢山の経験を積むことなく、

なかよしこよし、楽しい仲間で徒党を組む事しか出来ない

ストレス耐性の無い大人にしてしまう訳です。



それも、生きていくために必要な力のうちの1つを

大事な時期に得ることが出来ず、

思春期以降に親の対応に対して

人知れず悩みを持つようになったり、



社会に出て、1人の力が試される時の

ストレスに耐えきれずに潰れたりする人が

増えてしまうんだと思いますよ。






今回、息子は体操教室を他の親に奪い取られ、

辛い経験をしましたが、

これを良い経験に変えて、

半年後、またセントラル入会にチャレンジするために、

この悔しさを真正面から乗り越え、

成長するためのサポートをしてあげようと思います。